2026/02/18 Wed
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農業と環境をつなぐ場が生まれた -農業・環境分科会 in ゴロカ-

APO!(やあ!)パプアニューギニア東ハイランド州ゴロカで、州農畜産局(DAL)に配属され、野菜栽培分野の協力隊員として活動している原 大です。
2026年2月、ゴロカにおいて農業・環境分科会を開催しました。本分科会は、農業分野と環境分野で活動する協力隊員が一堂に会し、それぞれの任地で見えている課題や取り組みを共有し、今後の活動につなげていくことを目的としています。
分野は違っても、課題は隣り合っている
パプアニューギニアでは、地域ごとに気候や地形、インフラ、食料事情が大きく異なります。農業や環境に関わる課題も任地ごとに姿を変えますが、土壌管理、有機物の扱い、廃棄物、衛生環境といった問題は、分野を越えて共通しています。これまで各分科会内での情報共有は行われてきましたが、分野を越えて腰を据えて話し合う機会は多くありませんでした。今回の分科会は、そうした「境界」に橋をかける試みでもありました。
現地を見て、同じ視点で考える
分科会では、各任地の状況報告に加え、大学や省庁における最近の取り組みや研究動向について情報共有を行いました。また、今後予定されている島嶼部での環境調査を見据え、集落点検の考え方や記録方法についても整理しました。実習では、学校などの公共施設をフィールドに、生活環境や環境管理の視点で現地を観察しました。「何を見るのか」「どう記録するのか」を実際に体験することで、分野の違う隊員同士でも共通の視点を持てることが確認できました。

写真1 現地調査に基づいた集落マップの作製
ゴロカでの実践から学ぶ
分科会期間中には、ゴロカ周辺で進めている緑肥導入の取り組みも視察しました。展示圃や試験地を見ながら、土づくりと環境管理がどのようにつながっているのかを確認し、各任地に持ち帰るためのヒントを共有しました。一つの地域での実践が、別の地域での活動を考える際の「たたき台」になることを実感しました。その可能性を実感できた時間でした。
技術は、共有されてはじめて動き出す
今回の分科会を通じて改めて感じたのは、技術そのものよりも、それを共有する「場」や「関係性」の大切さです。分野が違っても、同じ国で活動する仲間として話し合うことで、視野が広がり、新しい問いが生まれました。

写真2 高原地帯に位置するゴロカ周辺は、多種多様な果実・野菜が生産される。(ゴロカ市場)
農業と環境は切り離せない関係にあります。
今後も、こうした分科会の場を通じて学びを積み重ね、それぞれの任地での活動に静かに還元していければと思います。展示圃が作物を育てる場所であると同時に、人を育てる場所であるように、この分科会もまた、次の活動につながる、小さな芽になればと願っています。
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