2026/07/07 Tue
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教会を未来へつなぐ ―文化遺産保全に向けた新たな一歩 ―

こんにちは。パプアニューギニアのゴロカでコンピュータ技術隊員として活動している小山直人です。
J.K. McCarthy Museum, Gorokaに配属され、文化財保全等に向けた活動に取り組んでいます。
2026年7月6日(月)にパプアニューギニア東部ハイランド州カイナントゥ近郊にある、Raipinka Lutheran Churchを訪問しました。
ライピンカには、長い年月を地域とともに歩んできた歴史的な教会建築をはじめ、かつて宣教師が暮らした建物、埋葬地、歴史資料、礼拝や地域活動に関わるさまざまな文化的資産が残されています。これらは単なる「古い建物」ではなく、地域の信仰、暮らし、記憶、そして世代を超えたつながりを伝える大切な文化遺産です。
そんな建築物の一つであるRaipinka Lutheran Churchは、1930年代頃に建てられ、現在では90年以上の歴史を持つとされるハイランド地域における初期のキリスト教会の一つです。長年にわたり、礼拝の場であるだけでなく、地域の人々が集い、つながりを育む拠点として大切にされてきました。

この日、10年以上にわたる協力と準備の期間を経て、パプアニューギニア国立博物館・美術館(National Museum & Art Gallery: NMAG、J.K. McCarthy Museum: JKMM)とパプアニューギニア福音ルーテル教会(Evangelical Lutheran Church of Papua New Guinea: ELCPNG)の間で、ライピンカの建造物・文化遺産の保全に向けたMOU(Memorandum of Understanding:基本合意書 / 覚書)の締結に至りました。
このMOUでは、歴史的な教会、宣教師住宅、埋葬地、収蔵資料、歴史文書などを保全対象としています。同時に、口承、伝統的知識、礼拝や地域活動といった、場所と深く結びつく無形文化遺産の記録・継承も重視されています。
NMAGのゴロカ拠点であるJKMMは、博物館計画、文化遺産の記録・目録化、デジタル保存、展示開発、職員および地域住民への研修など、専門的・技術的な支援を担うことになっています。将来的には、ライピンカの歴史と文化を伝える博物館の設立・運営も視野に入れられています。
特に印象的だったのは、この取り組みが専門家だけで進められるものではなく、教会関係者や地域住民、女性、若者、長老など、多様な人々の参加を重視している点です。文化遺産を守ることは、建物を修復することだけではありません。その場所に込められた意味を地域の人々と共有し、次の世代に受け渡していくことでもあります。

緑豊かな山々と村々に囲まれたライピンカの教会や人々が、信仰、歴史、地域の誇りを伝える役割を担い、これからも大切に守られていくことを願います。
また配属先の一員として、今後、記録・デジタル保存・情報整理などの活動を通じ、この取り組みに少しでも貢献していきたいと思います。
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