JICA海外協力隊の世界日記

パプアニューギニア便り

Massim博物館見学会~ミルンベイ州の歴史と伝統を学ぶ~

こんにちは。2026年6月よりミルンベイ州アロタウ市にある同州政府観光局に配属されている西垣俊一です。

2026年10月、アロタウ市内にあるMassim博物館の見学会に参加しました。この博物館はアロタウ中心部に位置し、大型クルーズ客船が寄港する港から徒歩約5分の場所にあります。

博物館の開館日は不定期ですが、このたび展示内容がリニューアルされたことを受け、博物館の関係者がミルンベイ州政府観光局の職員を招待し、見学会を開催してくださいました。せっかくの機会でしたので、同じアロタウ在住のJICA海外協力隊員も参加しました。

「Massim(マッシム)」とは、ミルンベイの人々という意味です。この言葉のとおり、この博物館にはミルンベイ州の歴史や文化に関する資料が数多く展示されています。

まず、特に興味深かったのは、ミルンベイ州にある面積1㎢にも満たない小さな島、サマライ島に関する展示です。現在、ミルンベイ州の州都はアロタウですが、1968年まではサマライ島が州都でした。展示されていた100年以上前の写真には、緑豊かな小さな島とは思えないほど立派な西洋風の建物が立ち並ぶ街並みが写っていました。また、当時の様子が写真として残されていることにも驚きました。

次に印象に残ったのは、1942年に起こった「ミルンベイの戦い」に関する展示です。この戦いでは、日本軍とオーストラリア軍やアメリカ軍などの連合軍が交戦しました。戦闘の経過や当時の状況が地図や年表、写真などの豊富な資料を用いて詳しく説明されており、日本人としても非常に興味深く、ミルンベイの戦いの歴史について多くのことを学ぶことができました。

そのほか、キリウィナ島の伝統的な木彫り工芸品も数多く展示されていました。また、150年以上前にイギリス海軍のジョン・モレスビー艦長がこの地域を訪れた際の調査記録や当時の様子を伝える資料もあり、ミルンベイ州の歴史について理解を深めることができました。

さらに、数十年前に撮影された写真の中には、AI技術などを活用して鮮明にカラー化されたものもありました。白黒写真とは違い、当時の人々の暮らしや風景をより身近に感じることができました。どの展示も興味深く、時間を忘れて見入ってしまうほどでした。

現在、この博物館は大型クルーズ客船の寄港時などに限って開館していますが、将来的に定期的な開館が実現すれば、より多くの観光客に訪れてもらえるのではないかと思います。

また、観光客だけでなく、地元の小学生にも定期的に見学してもらってはどうかと提案しました。子どもたちが自分たちの住む地域の歴史や文化を知ることは、ふるさとへの愛着を深めるよい機会になると思います。そして、将来、その中から観光業に携わる人が育ってくれればうれしく思います。

今後も、このMassim博物館の魅力や重要性を国内外のより多くの人々に知ってもらえるよう、積極的に情報発信に取り組んでいきたいと思います。

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