JICA海外協力隊の世界日記

パラグアイ便り

パラグアイ農業部会 #2 隊員が活動する農業高校に訪問!

¡Hola! ¿Qué tal?(スペイン語:やあ!元気?)

野菜栽培隊員の安那です。

毎日40℃前後あった暑さも少しずつ和らぎ、最近は35℃以下になる日も増えてきました。

風にも秋の気配を感じる今日この頃です。

さて、第2回農業部会 が開催されました!

今回の訪問先は、カアサパ県カアサパ市にあるカアサパ農業高校。

この学校では全寮制の中で、生徒たちが3年間、畜産・畑作・野菜・果樹・森林について総合的に学んでいます。

今回の部会では、同校で活動している嶺元隊員(職種:野菜栽培)の協力のもと、講義と実習を行いました。

今回の主な内容は以下の2分野です。

<野菜分野:アズキの栽培知識&あんこ加工実習>

アズキはパラグアイ農業において重要な作物の一つであり、特に近年は連作障害を防ぐ目的で、

輪作体系への導入が注目されています。同校でもその一環としてアズキの栽培が行われていました。

しかし、これまでの生産物は主に収穫してそのまま販売することが多く、

付加価値を高める販売方法が課題となっていました。

そこで今回は、アズキを“あんこ”に加工し、付加価値のある商品の開発に挑戦!!

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とはいえ、パラグアイではアズキはサラダやスープとして食べるのが一般的。

豆を甘くするという文化がないため、「豆が甘いなんて!」と驚かれる可能性もあり、

少し不安でした。

・・・ですが、生徒たちと一緒に時間をかけて作ったあんこは大盛況!

全校生徒に、パンにあんこを塗った「あんバターパン」として試食してもらったところ、

予想以上に好評でした。もちろん、甘い豆に抵抗がある生徒もいましたが、

“加工して売る”という新たな視点や可能性に気づくきっかけになったと思います。

さらに、食品加工の先生も大変興味を持ってくださり、次回の野菜販売会で販売が決定!

今後も継続的にあんこの製造が行われることで、販売会の集客力アップや安定的な収入源につながることが期待されます。

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<酪農分野:牛の健康管理&飼料管理>

同校では現在、乳用牛を8頭飼育していますが、長期間妊娠していないという課題がありました。

乳牛は出産を経ることで乳の生産が継続されるため、不受胎の長期化は深刻な問題です。

そこで今回は、

 ・飼料の品質評価(主要な飼料の特徴やサイレージ評価の方法)

 ・牛の健康状態の評価(ボディコンディションスコア、ルーメンフィルスコア、糞便性状スコア)

について、講義と実習を行いました。

座学だけでなく、実際に牛に触れて評価を行うことで、

生徒たちは現場の課題をより具体的に理解することができたようです。

積極的に質問する生徒の姿も見られ、実践的な学びが深まったと感じました。

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キラキラした笑顔とエネルギーに満ちたカアサパ農業高校。

今回の農業部会でたくさんの刺激をもらい、私たち隊員もそれぞれの活動にさらに力が入りそうです!

ではまたお会いしましょう!Chao~!(スペイン語:またね~!)

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