2025/10/27 Mon
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自転車がフィリピンの田舎町でパンクしたら?

フィリピン・コミュニティ開発隊員のドゥーモンです。
ルソン島ラ・ウニオン州サンフェルナンド市の非政府組織(NGO)で、
農家らの組織化支援などに取り組んでいます。
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サイクリング中に突然、パンクしたら最悪ですよね。
それがもし、フィリピンの田舎町だったら?!
ということで今回は、私の住むバクノタン町で自転車がパンクしたらどうすればよいかをご紹介します。
JICAフィリピン事務所では、ヘルメットの着用など
事故防止に向けた安全対策を行うとした上で、隊員の自転車の利用を許可しています。
私の場合、住居から職場まで5キロほど離れており、公共交通手段も少ないため自転車を使っています。
通勤路は舗装されているのですが、段差があったり、大きな石や木が落ちていたり、
道端で牛やヤギが草を食べていたりと道路状況が良いとは言えません。
そのためか、この辺りでは「ママチャリ」やクロスバイク、ロードバイクはほぼ見かけず、
代わりにデコボコ道でも対応できるマウンテンバイクがよく走っています。

そんなある朝、いつものように自転車で職場に向かっていた時、
金属のようなものを踏んでしまい、後輪が「バンッ!!」と音をたててパンク。
見るとタイヤの内と外に1.5センチくらいの亀裂が。パンクというか、もはや完全にバーストですね。
幸い、まだ町中だったので近くの公共市場に自転車を停め、
この日はトライシクル(バイクタクシー)で職場に向かいました。
フィリピンではバイクがとても普及しており、一家に一台あると言っても過言ではありません。
そのため、この町にもバイク店はたくさんあるのですが、困ったことに自転車専門店がありません。
私が自転車を買う時も15キロ離れた近隣の街に行ったほどです。
最初は自転車を買った店まで持っていこうかと考えましたが、運ぶ手段がなく断念しました。
職場に着いてカウンターパート(受け入れ担当者)に相談すると、
「バイク屋で直してくれるかもしれない」とのこと。
そこで、その日の午後に町のバイク修理店を2軒訪れましたが、いずれも答えは「ノー」。
チェーンのトラブルなどは見てくれるそうなのですが、部品がないため対応できないというのです。

次の日、再びカウンターパートに相談すると
「近所にもう1軒、バイク修理屋があるから一緒に行こう」と誘ってくれました。
その店は自転車の部品も多少は取り揃えていましたが、私の自転車に合うものはありません。
すると店員が「隣町でタイヤを買って、持ってきたら直すよ」と言います。
そこで今度は隣町の自転車店に行き、新品のタイヤを1400ペソ(約3500円)で購入。
さらに翌日、この修理店に持参しました。タイヤ交換は5分ほどで終わり、
料金は50ペソ(約125円)。故障から3日目で修理を終えることができました。
結果、
自転車が故障したらまずはバイク修理店に相談してみましょう。
だいたい、どの町にもあります。
今回は完全にタイヤがダメになっていたので仕方がありませんでしたが、
フィリピン人は「なければ、あるもので代用しよう」という意識が高いように感じます。
きっと、小さなトラブルなら手持ちの部品でなんとかしてくれるはずです!
【 ドゥーモン/コミュニティ開発 】
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