JICA海外協力隊の世界日記

南アフリカ共和国便り

#14 初めて任地を離れて~ケープタウン旅行記~

皆さんこんにちは。私は2025年2次隊(小学校教育)として南アフリカのリンポポ州シロアム村で活動をしています。学校の休業期間を利用しケープタウンに行きました。私の任地からケープタウンまでは約1500㎞離れています。赴任してから任地を離れることが初めてだったので無事ケープタウンにたどり着くことができるか一番の不安でした。任地から6~7時間バスに乗りその後、ヨハネスブルグの空港から飛行機で2時間ほどかかります。そのため、ケープタウンに行くには首都のヨハネスブルクで前泊する必要があります(国内移動なのに・・・笑)。

まずは、任地から首都のプレトリアまでのバス移動。任地にはきちんとしたバス停というものがなくどこにバスが止まるのか本当にバスはくるのか・・・。現地の人たちからどこにバスが止まるのかを事前にいろいろと聞き出しバス停の下見までしました。移動当日バス停に行くと、約30分遅れでバスが到着し無事にバスに乗ることができました。そして7時間バスに揺られ到着したプレトリアのバス停。まだ安心はできません。バス停の周辺は、あまり治安のよくない地域なのですぐに移動する必要があります。近くの駅から電車に乗り近くの安全な地域へ移動。一瞬も気を抜くことができませんでした。次の日プレトリアのホテルからヨハネスブルクの空港までタクシーで移動し飛行機でケープタウンへ移動。前日のバス移動に比べたら空港は全然平気です。

ケープタウンの空港に着いたとき、やっと着いた安心感とこれから始まるケープタウンの旅行への期待で心が躍りました。初めて訪れたケープタウンは、これまで自分が見てきた南アフリカとは全く違う景色が広がっていました。目の前に広がる海や雄大な山々そして高い建物を見た瞬間、「本当にケープタウンに来たんだ」と実感し、言葉では表せないほどの感動を覚えました。日本では当たり前の都会の光景にとても感動しました。また任地では食べることができない日本食もケープタウンでは食べることができます。国内旅行ではあるものの、のどかな任地との差が大きく、任国外旅行に来ている気分になりました。ケープタウンは南アフリカを代表する観光都市であり、世界遺産や雄大な自然、美しい街並みなど、多くの魅力があります。今回の旅行ではケープタウンの自然を感じることと南アフリカの歴史を知ることが私の目的でした。私が主にこの旅行で行った場所はロベン島、ボ・カープ地区、テーブルマウンテンそして喜望峰。それぞれの場所ついて皆さんに紹介したいと思います。

①ロベン島

南アフリカのケープタウン沖約7kmに位置する島です。現在は世界遺産に登録されており、南アフリカの自由と民主主義を象徴する場所として知られています。この島は17世紀から流刑地や刑務所として利用され、特にアパルトヘイト(人種隔離政策)の時代には、反アパルトヘイト運動に関わった多くの政治犯が収容されました。その中でも最も有名なのが、後に南アフリカ初の黒人大統領となったネルソン・マンデラです。マンデラ氏は1964年から1982年までの18年間、この島で厳しい獄中生活を送りました。島内には、マンデラ氏が過ごした小さな独房や、囚人たちが重労働を課された石灰石採石場などが保存されています。石灰石採石場では、強い日差しと白い石灰石の反射の中で長時間働かされ、多くの囚人が健康を害したと伝えられています。ロベン島は、人種差別や抑圧の歴史を伝えるだけでなく、それを乗り越えて自由と平等を実現した南アフリカの歩みを学ぶことができる場所です。その歴史的・文化的価値が認められ、1999年にユネスコ世界遺産に登録されました。PXL_20260716_083017798.MP.jpgPXL_20260716_084348348.jpg

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②ボ・カープ地区

ケープタウン中心部の斜面に広がる歴史ある地区です。色鮮やかな家々が立ち並ぶ街並みで知られ、ケープタウンを代表する観光地の一つとなっています。17世紀から19世紀にかけて、オランダ植民地時代に東南アジアやアフリカ各地から連れてこられた奴隷や職人たちがこの地域に暮らすようになりました。その子孫は現在「ケープ・マレー」と呼ばれ、イスラム教を信仰しながら独自の文化や伝統を受け継いでいます。現在見られるカラフルな家々は、アパルトヘイト以前に住民が自由に家を所有できるようになったことを祝い、それぞれが思い思いの色に塗ったことが始まりとされています。明るく鮮やかな街並みは、多様な文化や自由の象徴となっています。ボ・カープには南アフリカ最古のモスクの一つもあり、現在でも多くの住民が暮らす生活の場です。この地区は、美しい景観だけでなく、南アフリカの多文化社会や歴史を知ることができる貴重な場所として親しまれています。

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③テーブルマウンテン

テーブルマウンテンはケープタウンを代表する標高約1,086mの山です。山頂が平らな台地のような形をしていることから、「テーブル(机)」という名前が付けられました。ケープタウンのシンボルとして世界中に知られ、多くの観光客が訪れます。テーブルマウンテンは約6億年前に形成された非常に古い山で、豊かな自然環境を有しています。山には南アフリカ固有の植物が数多く生育しており、この地域は生物多様性の高さから世界的にも貴重な自然遺産として評価されています。山頂からはケープタウン市街地や大西洋、テーブル湾、ライオンズヘッド、ロベン島などを一望することができます。天候が良い日には遠く喜望峰方面まで見渡すことができ、その雄大な景色は世界有数の絶景として知られています。テーブルマウンテンは、周辺の自然とともにテーブルマウンテン国立公園の一部となっており、2004年にはケープ植物区保護地域群の一つとしてユネスコ世界自然遺産に登録されました。自然の豊かさと美しい景観を兼ね備えた、南アフリカを代表する名所です。

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④喜望峰

喜望峰は、アフリカ大陸南西端のケープ半島に位置する岬で、世界的に有名な景勝地です。15世紀の大航海時代にヨーロッパとアジアを結ぶ航路の重要な目印となり、多くの航海者に知られるようになりました。1488年、ポルトガルの航海者バルトロメウ・ディアスがこの岬に到達した際、荒れた海から「嵐の岬」と名付けました。しかし、その後、ポルトガル国王がインド航路開拓への期待を込めて「喜望峰(Cape of Good Hope)」と改名しました。喜望峰は「アフリカ大陸最南端」と思われることが多いですが、実際の最南端は約150km東にあるアガラス岬です。それでも、雄大な断崖絶壁や荒々しい海岸線、美しい自然景観から、南アフリカを代表する観光地となっています。喜望峰周辺はテーブルマウンテン国立公園の一部であり、ダチョウやヒヒ、アンテロープなどの野生動物が生息しています。また、この地域は豊かな植物相でも知られ、ケープ植物区保護地域群の一部としてユネスコ世界自然遺産に登録されています。

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ケープタウンは、南アフリカへの派遣が決まって以来、活動期間中に一度は訪れたいと思っていた街でした。実際に訪れてみると、美しい自然だけでなく、アパルトヘイトの歴史や多様な文化に触れることができ、とても充実した旅行となりました。本や映像で見ていた景色を実際に自分の目で見ることができたことは、大変貴重な経験となりました。また、この異国の地で、任地からはるばるケープタウンまで行き、無事に旅行を終えることができたことは、大きな自信につながりました。旅行中には、現地の人々の温かさにも触れ、改めて南アフリカの魅力を感じることができました。そして、旅行を終えて任地へ戻ってきたときには、無事に帰って来られた安心感とともに、「これからも任地での活動を頑張ろう」という気持ちがより一層強くなりました。今回の経験を今後の活動にも活かし、子どもたちや先生方との時間を大切にしながら、残りの任期も精一杯取り組んでいきたいと思います。ケープタウンは、南アフリカの歴史や文化、そして雄大な自然を一度に感じることができる、とても魅力的な街です。南アフリカを訪れる機会があれば、ぜひ足を運んでみてください。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました(Ndo livhuwa)。

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