JICA海外協力隊の世界日記

スリランカ便り

スリランカの共通テスト(旧:センター試験、または共通一次)【ウサノーナ】

こんにちは。ウサノーナです。
今日は絶賛スリランカで実施中の Aレベルテスト についてご紹介したいと思います。

まずスリランカには大きなテストが2つあります。

一つ目が小学5年生くらいに実施される奨学生テスト、
そして高校に上がる前に実施されるOレベルテスト、
最後に、高校3年生の年齢で受けるAレベルテスト になります。

このシステム、スリランカだけではありません。イギリスの植民地時代もあったことから、イギリスから持ち込まれたそうな。

さて、では今回のトップ画、もう一度ごらんください。
シンハラ語…は読めないかもしれませんが、2026と書かれているのがわかりますでしょうか?
私が撮影した時期は、2024年です 笑

これはミスプリントではなく、2年先のテストに向けての塾や家庭教師の宣伝ポスターです。

付け焼き刃で授業に通わせるのではなく、Oレベルの試験をクリアした時点から、次の大学入試対策は始まるのです。

ちなみに、私の住んでいる家の大家さんいわく、
塾(1コマ先生1人に対して、生徒が1000人くらい)だと月に1000Rs~5000Rs、
家庭教師だと、1科目につき月に20000Rsくらいするのだそう。(先生の有名度合いにもよる)

スリランカ人の平均月収でいうと、職種にもよりますが、月10000Rs~50000Rs。とても安い値段とはいえません。

こちら↑の写真は私の活動先(職業訓練大学校)で実施されたオープンスクール(オープンデーと言います)の様子。
白い制服の生徒は、おそらくOレベルを終えるであろう学生たち。


Aレベルでは、専門の3科目(+英語と一般教養科目)に絞って学習するため、その学習が始まる前に学校見学を終えて自身の将来を考えないといけません。

特に人気があるのは、IT分野や、エンジニア、看護師などが多そう。理由を聞くと、将来どういう仕事に就けるかイメージしやすいからとのこと。

私が中学3年くらいのときに将来をしっかり考えられていたかというと、そんなことありません。
こういったエピソードについて書いていると、スリランカは将来について考えないといけない時期が早いのだなと思います。

日本の場合、高校でもある程度理系文系の分かれ方はするけれど、それ以外の教科もほどほどには勉強するよ、というと驚かれます。

では、そんなAレベル、どれくらいの試験日程かというと…なんと1ヶ月くらい期間があります。
今年は試験途中で台風が来たこともあり、試験日程が延長されたこともありますが、だいたい3週間くらい。

毎日テストがあるわけではなく、
3科目それぞれでマーク式回答、記述式回答、そして英語、一般教養テストの計8つものテストを受ける必要があるそうです。
そして、科目は結構細分化されているので、結局日数的には3週間くらいの日程が必要になるそうです。

今年のAレベル試験は、12月30日まで続くのだそう。

試験結果は4ヶ月後くらいとのこと。けれども、そこからすぐ国立大学には入学できないそう(入学受け入れ時期は1月)。
空きがあれば入れるケースも聞いたことはありますが、運次第で難しそう。
すぐに入学したい、お金もある家庭は私学や、海外の大学へ行かせるそうです。

また、国立大学に入学できるほどのスコアでない場合は、私の活動先である、職業訓練大学校などへ入学する生徒もいます。
その場合も、自身が受けたAレベルの科目によって入学できる学科、できない学科があるので
どの進路先に行くにしても、スリランカではAレベルはとても重要な試験になるのです。

というわけで今回はスリランカのAレベル試験についてまとめてみました。

ちなみに…スリランカにはCollegeと名前のつく学校がたくさんありますが、大抵の場合、大学ではありません。
University がついている場合はほとんどの場合が大学になります。

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