2025/11/03 Mon
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【自動車整備隊員】学生のノート

以前から思ってしたことなのですが、学生のノートを見ると非常にきれいで特に絵や図などはとても良く書いてあり、絵と言うレベルではなくスケッチ又はデッサンのレベルで仕上げるのには多くの時間を費やしたと思われます。日本ではここまでするのは時間の無駄であると考えるのが一般的ではないでしょうか。構造を見るのであれば教科書を参考にすれば容易に見る事が出来るので、わざわざノートに書く必要はないでしょう。ここではその常識がまかり通らない事情があります。それは、ここでは教科書が存在しないのです。多分、後進国の職業訓練校では学生各個人に教科書を配布する国は少ないのではないでしょうか。スリランカのこの学校も例外ではなく学生は持っていません。学校側も参考書として購入を進めることもありません。

〈学生のノート1〉

〈学生のノート2〉

〈学生のノート3〉
学生はノート作成に沢山の時間を費やしている状況を考えると、授業中に先生の話を聞かないで製作に没頭していると思いきや、そんなことはありません。先生が説明や話をしている時はみんな真剣に聞いています。これは当然なことで教科書ないので先生の説明が教科書そのものだからです。先生は板書を沢山するイメージですがほとんど書きません。プロジェクターが開いてれば使いますが、書くのは比較的簡単な図が多いです。ノートに書いてある説明文は先生が口頭で言ったことを学生が書き取る方法で行っています。これを始めて見たときは学生の書き取りの速さ、文字の綺麗さには本当に驚きました。日本でこれを行うと漢字が解らないとか早くて間に合わない理由で難しいと思います。ただ一つ思うことはシンハラ語の文字は種類が1つしかなく日本の様に漢字がないので慣れれば出来る様に成るのかなと思いました。図や絵に関しては教室や実習場にある教材を見て書いてたり、スマートホンで検索して見ながら書いています。書くときの筆記用具はボールペンです。よって間違ったときのために必ず修正液を持参しています。学生がノートを作成するもう一つの理由として、国家試験の面接(こっちではアセルメントという)でノート提出が必須であることが挙げられます。
日本ではプリントなどを配って書き込みや授業のまとめなどをすることが多いと思いますが、ここでは一切ありません。紙自体は非常に貴重な物になっています。自分としてはこの様にノートを作る事は非常に良いと思いますが、これ以上学ぶ内容が増えると時間などを考えれば難しくなる気がします。これが後何年続くかはわかりませんが、字を書くことは自分は良いと考えるので少しでも長く続けてほしいと思います。自分で作成したノートは理解しやすいところがあり、学校の先生は学生時代に作成したノートは今でも持参して授業の参考にしています。

〈先生が言ったことを書き取る学生〉
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