2025/11/13 Thu
自動車整備 自動車整備隊員
【自動車整備隊員】学校にガラクタ山が?

実習中にいろんな物を積んだトラックが入って来て、先生の指示で指定された場所に学生を使ってトラックの荷物を降ろし始めました。その中には椅子や机、ミシンやロッカーなどありとあらゆる物が降ろされていきます。この光景に普通とは違う感じがしてよく見ると、それが全て壊れている物やサビで穴が開いて使えない物で一般に言うゴミです。このガラクタが数日間集められ実習場の半分近くを占めました。これだけ見るとこの場所が産業廃棄物処理施設に見えてきます。まあ、酷い光景です。
この様に集まってきたガラクタはどこから来たかと言うと、近隣の系列校などで不要になったものを我が校に集まってきます。理由はその集めた不要物を集めて、何とここで廃棄物オークションを開催するのです。以前に職員からオークションを開催することは聞いていたが、「ゴミを売る」様な事を言っていたので良く理解が出来ませんでした。普通のオークションと言えば中古の商品が出品されますが、出品される物ほとんどが欠品、破損している品物でとても商品には見えません。オークションと言えば中古品を落札するイメージですが、ここではほとんど使えない様なガラクタが主です。中には部品を交換又は修理すれば使える物もあるかも知れませんが、それには手間が掛かります。このオークション出品物はガラクタだけでも驚きですが、しかも学校の実習場で開催し学生の授業のある平日に実施するので更に驚きです。(理由:職員は土日休みの為)

【オークショ会場風景】

【オークション受付】
オークションは10時頃から始まるので、9時過ぎには参加する業者が来校し始まる頃には、20人位の業者が集まっています。日本で言う廃品回収業者や、解体業者などです。オークション会場は10か所位に分けられ順番に始まります。時間的には1ヶ所5分くらいで終わります。落札者は受付に落札金額を支払うのですが支払い金額を見ていると自分が思っていた金額より高いので少し驚きます。本部としては不要な物に代金を払って処分する代わりに処理代を払わずお金が入って来ると言う願ったり叶ったり良いこと尽くめです。通常引き取り代がかかりそうなものをセット販売して売る手法です。まさか、学校の授業中に廃棄物オークションを実施するとは思いも付きませんでした。準備に関してはこの地区にある本部の職員が来て準備・運営までやってくれます。学校は場所だけ貸しているだけです。当日は普通に授業がありますので教室で授業を行い、教室の外でオークションを行っている状態です。
落札業者は落札商品の使える部品を利用したり、金属を金属加工業者に販売したり自分に利益が出なければ落札はしません。よって少しでも使える物は最後まで使う精神は素晴らしいと思います。後から聞いた話ですが、スリランカの行政では焼却処理は行っていないと言うことなので、ガラクタでも再利用出来る物又はリサイクル出来る物は可能な限りするそうです。日本では直ぐ最終処分場に行きそうですが、ここスリランカでは物品は形を変えてでも最後までその生涯を全う出来る所ではないでしょうか。
【オークションに出品するためにブースごとに区分けされる】



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