JICA海外協力隊の世界日記

タイ便り

【特別編】~みんなで巻いて、笑って、健康づくり~

 ■職種:栄養士

 ■配属先:ナコーンラーチャシーマー県 一次医療機関

 ■名前:宮平

はじめまして!

タイ東北部ナコーンラーチャシーマー県で地域住民のプライマリヘルスケアを担う診療所にて、栄養士として活動している宮平です。

普段は、地域の乳児から高齢者まで、幅広い年代の方々と関わりながら、離乳食や生活習慣病の栄養相談、 高齢者の低栄養予防に関する集団教育などを行っています。日々の活動の中では、「食べること」を通して 人と人がつながる場面にたくさん出会います。

今回は、そんな食の力を改めて実感した、「手巻き寿司づくり」の活動についてご紹介します。

先日、高齢者介護分野で活動する先輩隊員と一緒に、周辺県の医療従事者が集まる研修会に参加しました。 私たちは栄養ブースを担当し、参加型のアクティビティとして「手巻き寿司づくり」を実施しました。

まずは、酢飯の作り方や具材をのせて巻く方法などデモストレーションを行い、栄養面でのポイントを簡単に説明しました。その後いよいよ実践です。参加者の皆さんは、好きな具材を前にとても楽しそうな様子。
「これも入れたい!」「あれもおいしそう♪」と、つい好きな具材をどんどんのせていき、気づけば山盛り状態。案の定巻ききれずにあふれてしまう人が続出し、会場は自然と笑いに包まれました。

“きれいに巻く事”よりも“楽しみながら作ること”が自然と大事にされている様子はとてもタイらしく、見ているこちらまで楽しくなりました。

今回使った食材の多くは、現地で手に入るものです。タイ料理ではあまり使われない焼き海苔も、日本からの輸入品としてスーパーで購入できます。「巻きたてだとパリッとしていて新鮮な食感」「思っていたより食べやすくて美味しい」と、初めて食べる方からも好評でした。

今回の活動を通して、健康のために「正しいことを教える」だけでなく、「楽しい」「おいしい」「またやりたい」と感じてもらうことの大切さを改めて実感しました。

日本と同じように高齢化が進むタイでは、まだ日本ほど介護保険制度が整っておらず医療・介護人材の不足など様々な課題を抱えています。一方で、地域住民同士が支え合い、できることを地域で担っていく仕組みづくりが少しずつ広がっています。今回のような取り組みも、その一つの形だと感じました。

また、タイでは日本食の人気が年々高まり、「日本食=健康的」というイメージも浸透しつつあります。今回の手巻き寿司をきっかけに、日本の食文化や食べ方の工夫が、タイの健康づくりにも繋がっていけば嬉しいです。

任地での活動は残り少ない期間となりましたが、最後まで現地の人たちと一緒に学び、楽しみながら、食を通した健康づくりに取り組んでいきたいです。

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