JICA海外協力隊の世界日記

タイ便り

【特別編】~"サワディーカップ"から始まる毎日 ー タイの大学で感じる教育の力~

■職種 経営管理

■配属先 バンコク 泰日工業大学経営学部

■名前 月山 廣樹

こんにちは。私は、シニア海外協力隊としてタイ・バンコクにある泰日工業大学(TNI)の経営学部で活動しています。まさか自分が大学の教壇に立つことになるとは夢にも思っていませんでした。人生は先のことはわからないものですね。

私の主な任務は、日本式の経営やロジスティクスマネジメントを学生たちに教えることです。日本の「カイゼン」や「5S」などの考え方は、タイでも注目されており、学生たちの関心も高いと感じます。ただ、単なる知識の伝達ではなく、「なぜそれが必要なのか」「どうすれば現地に合う形で活用できるのか」を一緒に考えるよう心がけています。

また、日本語を専攻する学生たちに向けて、日本語で経営用語を学ぶ授業も行っています。経営の話を日本語でするのは、学生にとっては少しハードルが高いようですが、みんな真剣なまなざしで授業に取り組んでくれています。

「教える」ではなく「共に学ぶ」姿勢で

私も毎日が学びの連続です。タイの学生の素直さ、好奇心、そして思いやりの心に触れるたびに、「教える」以上に「共に学ぶ」ことの大切さを感じます。

たとえば、授業の合間に学生と交わす何気ない会話の中に、彼らの価値観や生活文化がにじみ出てきます。「家族のために働きたい」「将来安定的な生活をおくりたい」という素朴な願いに、胸を打たれることも少なくありません。

◆ タイでの生活

大学はバンコクの中心部から少し離れた場所にあり、地元の市場や屋台が並び、タイならではの活気にあふれています。ローカルエリアなので価格もバンコクの中心部に比べかなり安いです。

休日には、同僚のみんなが誘ってくれるので寺院や、ショッピングモール、ランチに行ったりしています。また長期休暇には同僚が故郷に連れていってくれたり、南の島に旅行したりしています。毎日がとても充実していると実感します。

◆ 未来を見据えて

今後は、大学の先生方と連携しながら、日本式ロジスティクスの教材を整備し、持続的な教育体制づくりにも取り組んでいきたいと思っています。学生たちが将来、日本とタイの懸け橋として活躍できるよう、私にできることを一つひとつ丁寧に積み重ねていくつもりです。

微笑みの国・タイでの毎日は、新しい出会いと学びにあふれています。これからも、この地での経験を多くの方に伝えていけたらと思います。


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