JICA海外協力隊の世界日記

タイ便り

【特別編】伝統が息づく卒業式

【職 種】 日本語教育
【配属先】 ウドーンターニー県 ウドーンピッタヤーヌクーン中高校
【名 前】 大久保 哲子



 こんにちは。
 ウドーンピッタヤーヌクーン中高校は生徒が約5000人通う、地域で最も大きな伝統校で、毎年2月中旬に卒業式が盛大に行われます。

 卒業の日の朝、普段殺風景な校庭に花屋が軒を連ね、にわか花市場となります。お店には花だけでなく、ぬいぐるみや本物のお札をアレンジした花束、お札のレイも登場します。タイでは、お札を贈ることは「お金」が目的ではなく、タンブン(功徳)や応援、感謝を形にしたものとして使われることが多いようです。
 式は校長先生の話、生徒たちのスピーチの後、伝統的なイベントに進みます。

図2.jpg

 まず、マーライ(スカーフなどを花輪に模したもの)が、生徒から先生に送られます。

 次に卒業生の健康と幸福を祈る儀式「バイシー・スークワン」が行われます。中央に置かれた「バイシー」はバナナの葉とジャスミンで作られた精霊を祭る伝統的な供え物です。イサーン(東北)地方独特の旋律とリズムにのせて祝詞が唱えられ、その間、卒業生は感謝と幸福を祈って手を合わせます。

図4.png

 最後に各クラスに分かれて、先生は生徒の手首にサーイシンという糸を結びます。安全と成功を祈る人生の門出のお守りです。 式典はこれで終わりですが、生徒たちの思い出作りは、ここからさらに盛り上がります。

 思い思いにテラスにあつまり、自分で作った写真付きプロフィ―ルカードをお互いに交換して制服にピンでとめます。どのカードも個性的です。お菓子付き、Facebookのアドレス付、QRコード付き、モデル風、証明写真風などなど・・・。お札のレイや主役のタスキも加えて最後の制服を楽しみます。カードの数は思い出の数。まるでミノムシのようになった生徒は皆、卒業コンサート会場へ吸い込まれていくのでした。

 「おめでとう」と「ありがとう」。「伝統」と「現代」が行き交う心温まる門出の一日でした。

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ