2026/01/14 Wed
交流 文化 観光
奈良の都とウズベキスタン

執筆:三島健史(JICAウズベキスタン事務所/次長)
少し前になりますが、日本一時帰国した際に、奈良の都を訪れました。奈良と言えば、シルクロードの最東端。私が駐在しているウズベキスタンはシルクロードのど真ん中ですので、結果としてシルクロードを(夢想)横断することになりました。
今思い返すと、私は中学・高校と2回も奈良へ修学旅行に行っています。中学生の時には、僧侶の法話が面白いことで有名な薬師寺に行き、「古の時代にはシルクロードという過酷な道を通って様々なものが西から奈良に伝来しました。まさに“道路苦し(ドーロクルシ)”。」とギャクをかましていたのを今でも強烈に覚えています。まさかドーロクルシのど真ん中で駐在することになるとは当時は全く思っていませんでした。
余談ですが、私の妻も高校時代のイベントで、ウズベク/ウイグルの民族衣装を着て、ショッピングセンターで民族ダンスを披露したことがあるんだとか。「まさかあの時来た服の国に住むことになるとは」と運命を感じているようです。
さて奈良とウズベキスタンの関係は、シルクロードで繋がれています。奈良の正倉院に所蔵されている「瑠璃坏(るりのつき)」や「白瑠璃碗(はくるりわん)」などの宝物は、中央アジアやペルシアで作られていたもののようで、はるばるシルクロードを渡って奈良にやってきたものだと言われています。
瑠璃坏(るりのつき)(出展:正倉院ホームページ)
白瑠璃碗(はくるりわん)(出展:正倉院ホームページ)
一説によると、東大寺の二月堂のお水取りというお祭りは、当時中央アジアで信仰されていたゾロアスター教(拝火教)の名残もあるのだそうです。ますますウズベキスタンは遠いようで近い存在に感じてきます。
東大寺の二月堂。筆者撮影。
このようなつながりもあり、ウズベキスタンの古都であるサマルカンド州とサマルカンド市は、それぞれ奈良県と奈良市と友好協定を締結しているんだそう。2025年12月にウズベキスタンのミルジヨエフ大統領が訪日した際の奈良市長が会談では、奈良市の新設公園にサマルカンドにちなんだ命名をするという話もでたそうです(出典 駐日ウズベキスタン共和国大使館)。
2027年には奈良国立博物館で「奈良・サマルカンド特別交流展」も予定されているとか。大阪万博ではウズベキスタンのパビリオンが賞を受賞するほど高い人気を誇ったそうです。万博は終わってしまいましたが、「次に日本でウズベキスタンを感じるチャンスは奈良にあり!」といったところでしょうか。
そんな私は、奈良公園で友人と杯を交わし、悠久のシルクロードの歴史に想いを馳せてきました。修学旅行に加えて、学生時代に京都に住んでいて奈良にもよく通ったので、奈良公園周辺は何回も来ていましたが、外国人観光客であふれかえり、様変わりしていました。ただ、嬉しかったのは、奈良の大仏様は、今も昔も変わらず佇んでおられたことですかね。
奈良の大仏様。筆者撮影。
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