JICA海外協力隊の世界日記

ベトナム便り

♯32 ミーソン遺跡

Xin chào mọi người!!!(皆さん、こんにちは!)

ベトナムの林です。

 一旦、今回で最後になりますが、前回に引き続き、私が訪問したベトナムの世界遺産をご紹介したいと思います。

今回は、ダナン市から行ける「ミーソン遺跡」をご紹介したいと思います。

【ミーソン遺跡について】

 ミーソン遺跡(Thánh địa Mỹ Sơn)はダナン市・ホイアンともに約40km(車で60~70分程度)の(旧)クアンナム省ズイシュエンに位置しており、1999年に世界文化遺産に登録されました。2世紀末頃~15世紀頃まで栄えたチャム族の国家「チャンパ王国」によって4世紀から13世紀にかけて建造されたヒンドゥー教(シヴァ派)寺院群で、チャンパ王国の遺跡の中で唯一世界遺産に登録されています。主要な神はシヴァで、王族の儀式や葬儀の場として利用されており、遺跡は約70基の塔と建造物からなり、谷間(幅約2km)にあり周囲は山に囲まれています。

ミーソン遺跡は、フランスが統治していた1885年に、フランス人により発見されました。しかし、自然崩壊に加え、一部の建物はベトナム戦争時には解放軍が基地として使用したため、それを目標に1969年頃アメリカ軍が空爆し、かなり破壊されてしまいましたが、現在は、7世紀後半から13世紀後半までの遺跡が残っており、数か国の支援を受けて修復作業も進んでいます。

また、ダナン市内にあるチャム彫刻博物館は、ベトナム国内で一番チャム王国時代の遺物を保管している施設なので、合わせて見学することをお薦めします。

(写真:遺跡グループB、C、D(10-11世紀のミーソン様式)の一部①)

【実際の様子】

私は今まで2回訪問したことがあるので、実際の様子をお伝えしたいと思います。ダナン・ホイアン発のツアーが様々なサイトにありますので、そちらに参加することも可能です。私は2回とも送迎のみの乗り合いバスで訪問しました。タクシーをチャーターして訪問することも可能なので、ご予定に合わせて行ってみて下さい。入場料は150,000VND(約830円程度)です。入場後、5分ほど歩くとカート乗り場があり、カートに数分乗って遺跡エリア前まで移動します。ツアー参加者がいる際は少しだけ待つ時がありますが、基本的には行きも帰りもすぐにカートは出発します。

エリアにたどり着く前に、チャム族伝統のダンスショーエリアがあり、毎日行われており、ミーソン遺跡の一つのハイライトとして知られているため、ぜひ見てみて下さい。

遺跡は赤煉瓦による塔(タワー・テンプル)構造に石柱や砂岩のレリーフがあしらわれ、ヒンドゥー教の宇宙観「メル山」を象徴的に再現されており、高度な技術と豊かな象徴性を備えたチャンパ美術の最高峰とされています。

遺跡エリアに入ると各時代・建築様式ごとにエリアで分かれており、6つのタイプの建築スタイルを見ることができます。6つの様式は、それぞれ8~9世紀の「古代様式(Ancient style)」、9~10世紀「ホアライ様式(Hoa Lai)」、「ドンズン様式(Dong Duong)」、10~11世紀の「ミーソン様式(My Son)」、11~12世紀の「ポーナガル様式(Po Nagar)」、12~14世紀の「ビンディン様式(Binh Dinh)」と名付けられています。

(写真:遺跡グループB、C、D(10-11世紀のミーソン様式)の一部②)

皆様いかがでしたでしょうか?遺跡は日差しを遮る所があまりなく、山の中を歩くため、かなり暑い中での観光になるため、観光する際はお気を付けください。ベトナムには今回までご紹介したように、鍾乳洞や遺跡、歴史的建造物など、様々な世界遺産があるので、ベトナム旅行の際は、ぜひ足を運んでみて下さい。残り2か所の世界遺産も訪問した際は、またご紹介できたらと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 Hn gp li nhé!!!(またお会いましょう!)

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