JICA海外協力隊の世界日記

ベトナム便り

♯14 ベトナムの旧正月(テト)①

Xin chào mọi người!!!(皆さん、こんにちは!)そして、Chúc mừng năm mới!!!(明けましておめでとうございます!)

ベトナムの林です。ベトナムでは2025年1月29日が旧正月(テト)となっているため、テト前の様子を皆様にもお伝えしたいと思います!

【テトとは】

テト(Tết)は、漢字の「節」が元になっており、この旧正月のテトの正式名称は「Tết Nguyên Đán(元旦節)」と言い、ベトナムで最も重要な祝日・祭事です。テトは太陰太陽暦である旧暦に基づいているため、毎年日時が変わることも特徴で、春の始まりを意味しています。

【テト前の様子】

ベトナムでは、日本のお正月と同様に、前年の不運を取り除き、新年を迎える準備をするために、テト前に大掃除をすることが一般的です。そして、ベトナム人はテトになると、亡くなった人の霊が訪れると信じられているため、家族の祠を掃除し、お香を焚いて先祖の写真を置き、花や果物のお供え物を送ります。私の配属先や同僚の家でも、写真のように家の前にお供え物を置き、その後厄払いのため日本のお焚き上げのように、「đốt vàng mã」と言って、偽物のお金のようなものを焼いて、厄払いをします。その後、お供えした料理で「tất niên」と呼ばれる「忘年会」が行われることも一般的です。

この時期は家の外で飲み会が開催され、カラオケが多く聞こえてきます。さらに、家の装飾品やテトの伝統的な料理を作るための材料、新年に着る新しい服を買うためなどに多くの人々が買い物に出かけるため、テトが近づくと、どこでも交通渋滞が起こるのも風物詩です。

(上記写真上部:家の前のお供え物、左下部:家の前だけでなく、道路端でもお供えが行われています、右下部:お供え後、このように忘年会が開かれます)

【テトの装飾(花)】

ベトナムが1年で1番盛り上がるのがこのテトの時期です。そのため、街中もテトの装飾でいっぱいになり多くの家で国旗が掲揚されます。テトの時期に特に印象的なのが、黄色やピンクの花・木が至る所で咲き乱れ、家の中や家の外に鉢を飾ることです。

北部では桃花(hoa đào) 、南部では黄色梅(hoa mai)が一般的で、それ以外にも、金柑(Quất)やオレンジ(cam)の木、菊(hoa cúc)の花も多く見られます。中部ダナンではどちらも見ることができますが、私の印象では、黄色梅と金柑の木が圧倒的に多く見られます。

ベトナムで黄色は、富と幸運の希望の色として縁起が良いとされており、桃色は悪霊と不運を追い払う色として知られています。花の意味としては、桃の花は、新年の幸運、健康、平和、幸福を象徴しており家族の繁栄を願う意味があり、菊の花も同様に長寿、幸福の象徴とされています。また、金柑の実は太陽や金貨の象徴として知られており、金柑はたくさんの実がなることからおめでたいとされており、どれもテトを祝い、新年の幸せを願うための特別な花・木とされています。

(写真:花・木が道路で飾られ、売られている様子)

皆様いかがでしたでしょうか?ベトナムでテトは唯一の長期の休日でもあるため、ベトナム人も家族と一緒に過ごすことができるとても大切な休みとされています。テト当日の様子も今後お伝えできたらと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 Hn gp li nhé!!!(またお会いましょう!)

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