2026/08/24 Mon
文化
ベトナムのお盆「ヴーラン祭」~ラオカイで感じる日本とのつながり~

いつもJICA海外協力隊の世界日記「ベトナム便り」をご覧になってくださっている皆様、こんにちは。
ベトナム北西部・ラオカイ省のラオカイ省老年リハビリテーション病院で、理学療法士として活動している河合です。
今回は、ベトナムの伝統行事「ヴーラン祭」をご紹介したいと思います。また、日頃からとてもお世話になっているアパートの大家さんから、ヴーラン祭に関する貴重な写真やお話を提供していただきましたので、ご紹介させていただきます。
ベトナムのお盆「ヴーラン祭」
ベトナムでは、新暦8月頃は、旧暦の7月にあたります。旧暦7月は、あの世と現世の門が開き、故人の霊が現世を訪れる月と考えられており、「幽霊の月」「凶の月」などと呼ばれることもあります。
そして、旧暦7月15日(新暦の8月中旬~9月頃)に行われるのが、「ヴーラン祭」です。地域によっては旧暦7月の初旬から準備を始めるところもあるとのことですが、私が住んでいるラオカイ市内では、旧暦7月15日前後に行われているようです。
ヴーラン祭は、先祖や亡くなった家族に対して敬意と感謝を表し、その安寧を祈る仏教由来の伝統行事です。この時期には、お寺を訪れる方も多いそうです。各家庭では、伝統的な料理を用意し、さらにあの世に届けるという意味を込めて、紙で作られた紙幣や衣服、靴、帽子などをお供えします。そして、先祖への感謝と安寧、さらには子孫や次世代の安全と幸せを祈ります。お供え後は、あの世へ届けるという意味を込めて紙で作られた紙幣や衣服、靴、帽子などを燃やします。そして、お供えした料理は、その後、家族一同で一緒にいただきます。

地域によって異なるヴーラン祭
ヴーラン祭の奉納方法やお供えものは、ベトナムの地域によっても異なるそうです。また、現世を訪れたものの、供養してくれる子孫や家族がいない故人の霊に対しても、お供えをして供養する風習もあるそうです。日本の仏教行事でいう「施餓鬼」に少し似ているのかもしれません。
こうして見てみると、ベトナムのヴーラン祭と日本のお盆行事には、先祖を敬い、感謝と供養を行い、家族が集まるという共通点があります。日本のお盆の過ごし方を思い出してみると、ベトナムの伝統行事の中にも、どこか日本と通じるものもあり、とても興味深いものです。

ラオカイ省での生活を通して思い出す、日本の伝統行事
昨年に続き、今年もヴーラン祭にあたり、家族・親戚一同が集まる食事の席にご招待いただき、参加させていただきました。
ラオカイ省の皆様は、昔から受け継がれてきた伝統行事をとても大切にされています。ラオカイ省で生活していると、地域の皆様が大切に受け継いでいる文化や習慣に触れる機会が多くあります。そのような中で、私自身、「日本人にとって大切な伝統行事を忘れつつあり、最近は仕事の忙しさを理由にして、後回しにしていたなぁ……」と思うことが度々あります。日本を離れて生活しているからこそ、改めて日本の伝統文化の大切さに気づかされます。
皆様は、今年のお盆をどのように過ごされましたか?
それでは、最後までJICA海外協力隊の世界日記「ベトナム便り」をお読みいただき、ありがとうございました。
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