JICA海外協力隊の世界日記

エクアドルの水事情

エクアドルの水事情・・その12

私の要請、家庭内配管の補修業務であるプロメロ・アミーゴの仕事は、まず我々が下見に行って、補修箇所を把握。顧客に購入部材一式の指示を出して、購入後、準備が出来たって連絡が入ったら工事に行きます。

時間がかかるうえに、二回も訪問・・・今日来るのか、明日来るのか・・日中は我々が来るのを、家でジッと待って貰わなければなりません。

簡単な水道管補修を頼んでこられる顧客は工事には素人ですので、間違った部品を買うことも多い。

また出直す・・・出直してた時期もあったのですが、次は二週間先だったりします。その間は漏水しっぱなし。

それは困るので、一緒に近くの建材屋まで材料を買いに行くようになりました。二度行かないで、簡単なら下見の時点で直す・・ようにもなりました。

(写真は水道本管からの給水管工事の様子。)

元々、我々はメーター検査・工具しか持ってませんからチョッと大ごとになると対応できません。

蛇口が古くて水が止まらない・・・というのは、パッキンの交換で済む場合は割合少なくて、蛇口が古くてネジ部の老朽化がひどい。で、蛇口だけが古いんじゃなくて配管全部が老朽化してる事が多くて、蛇口を外したとたん、配管も割れて、くっ付いてくる・・事もあります。

決まりで、壁の中、土中の配管には手を出しません。割ったり、掘ったりしないのです。お客さんに、掘って、割ってもらってから、修理する時もあります。

ま、我々が壊しちゃった配管は、仕方ないので直しますが・・・正直、ソコだけ直しても・・・付け刃です。全部、ダメなんですから。で、今度からは、下見の時点で、ウチはの手には負えないので他所をあたって・・・と言うようになります。

(写真は、キト市内の火事の様子。普段は少ないのですが、乾季になると雨がホトんど降らず、乾燥して山火事、火災が頻発します。)

配管が古いと、ほとんど全部替えないと仕方ないんですが、見える部分だけの漏水を直す。たぶん、直さない弱い部分に負担がかかって、何れ漏水する事になります。

結局、顧客は業者に頼んで、ウチが直したトコも含めて全部交換になるでしょう。日本の製造メーカーは、家庭内の水道部品の寿命は10年くらいと言っています。使用条件によりますが、通常はもっともちます。しかし、道路内の本管に比べると短いので、古い家も多いキトでは、劣化している配管も多いのです。

こんな問題点が出てくるうちに、だんだん需要が減ります・・・客のニーズをサッパリ満たしませんから・・やがてトイレのボール替えばかりになり・・・

トイレのボール替えも汎用品を使った補修しかしません。

最新の圧力タンクのついたようなトイレには手が出ない・・帰ります。

まぁ、そんなトイレ、エクアドルでは、なかなか無いのですが、買おうと思えば買えます。売ってますから。

施工業者のレベルの問題があって、お金持ちの家は、お抱えの業者が居ます。

最新のトイレを使うような家には、上下水道公社の補修サービス班が行ったりはしません。

(エクアドルは輸出用の花の栽培が盛んです。欧米や日本にも輸出しています。母の日の時期は大忙しです。)

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