JICA海外協力隊の世界日記

ぐあぐあ日記enエクアドル

幼児センターでの音楽クラス

¡Hola! こんにちは^^

今回は、私の幼児センターでの活動についてご紹介したいと思います。

私は、キト市内の幼児センターを巡回していて、現在は旧市街にある大きな幼児センター(全13クラス!)で活動をしています。

このセンターでは毎週金曜日に「La clase de Música:音楽クラス」を行っています。中心になって音楽クラスを進めているのはM先生1名です。彼女は大学で音楽について学んでいたので、クラシック音楽や太鼓などの楽器を使って幼児5クラスのこどもたちに音楽や身体表現を教えています。エクアドルではピアノを弾ける先生がほとんどいないため、私はセンター長から「ピアノ弾ける?それならM先生と一緒に音楽クラスをやって!^^」と頼まれたので、彼女のクラスで何を行っているか活動内容を見て、内容に沿ったものでピアノを弾いて行うことのできる「リトミック」を紹介することにしました。

私がいなくなれば(ピアノを弾くことができる先生がいないため)リトミックそのものはできなくなるのでその点は迷ったのですが、リトミックを行う【ねらい】や【こどもたちの発達や体づくりについて】などの意味を伝える事で、少しは技術の伝承になるはず!と思い、音楽クラスの活動に取り入れることにしました。M先生は3~4歳の3クラス、私は4~5歳の2クラス対象に進めることにしました。というもの、私が全てのクラスを担当してしまうことで、こちらの先生たちに受け身になってほしくなかったので、担当を分け、リトミックの時にも私はピアノを弾くのでM先生にはこどもたちの援助をお願いしました。

金曜日にリトミックを行うので、水曜日には幼児クラスの先生たちにリトミックの簡単な説明書をイラストとともに手書きをして作って渡しました。M先生に「金曜は私がこどもたちに説明をするから、一緒に手伝ってね。」と伝えると、「わかった!金曜日の9時から音楽クラスをするからね。」と言いました。私が紹介するリトミックは色々な動物の動きを取り入れたものなので、こどもたちにも目で見てわかりやすいように「動物カード」も作り準備はできました!

打ち合わせ通りできるのかな・・・と少し不安もある中、迎えた金曜日。

9時からスタートのはずが、9時から食堂で朝のおやつを食べ始めました・・・。私もエクアドルで過ごして約7か月、だいぶこういう事態にも冷静に対応できるようになってきました。「9時半か10時には始められたらいいな。」そう思っていたら、M先生から「おやつを食べたら、母の日のための写真や動画を撮るから、その後に音楽クラスをするね。」とお知らせが・・・。「この食堂の壁のデコレーションはそのためだったのか。いやいや、母の日の撮影とか事前にわかってることでしょう。」と心の中で溜息をつきながら、写真撮影の順番を待ちます・・・T_T

けれど、待っても待っても順番がこない。なにせ全13クラス・・・。

M先生も「ああ!次は乳児クラスの子たちが撮影に入っていった!」などと少し苛立ち始めた様子。M先生の幼児クラスの子は、ひたすらビデオを見て待っています。私はM先生に「この子たちの順番はいつなの?」と聞いても「わからない、センター長が決めたから。」と言うので、「私は幼児クラスから撮影した方がいいと思う。だって、乳児の子たちよりも時間がかからないよ。」と言うと「そうだよね!」と笑っていました。

結局、撮影の順番がまわってきたのが11時すぎ、こどもたちは1時間半以上待っていました。今日はもう音楽クラスはやれないなと思っていたのですが、撮影後にM先生は「今から音楽クラスやろう!大丈夫、問題ないよ!」と言ってきたのです。私は動物カードを見せて「見て、これ準備してきたけど、今日はもうやらないよ。だって、こどもたちは今日ずっと待ってただけだよ。1時間半も。外で自由に遊ぶ時間が必要だよ。」と言うと、「怒ってる?」と聞いてきたので「怒ってないけど、こどもたちが可哀想だと思う。私たち先生は、こどもたちのために撮影の順番を決めておかないといけないね。もし、決めておいたらこんなに待たなくて良かったよ。」と伝えると、真剣な表情で聞いていたM先生が「悪いプログラムだよね。」と一言。音楽クラスはまた来週の金曜日ということになり、こどもたちと一緒に外へ出ました。

「これで、こどもたちが十分に戸外で遊ぶことができる。良かった!」と思っていたら、30分程してM先生がまた「今から音楽クラスやろう!昼食は12時半からだから大丈夫!」と言ってきたのです。

あぁ、さっき言ったことの意味が伝わっていなかった・・・T_T

私はもう一度、なるべくはっきりと言いました ↓

「今11時45分だよね。こんな時間から音楽クラスをやっても、こどもたちの集中力もないよ。今日はやりません!」笑

怒っている・怒っていない、やる・やらないとかではなくて、もっとこどもたちの気持ちを大切に考えてほしい。どのようにしたらこどもたちが楽しめるのか、こどもたちのためになるのかを考えてほしい。教えるため、ただこなすためだけの活動ではなくて、こどもたちに遊びを通して楽しさを感じながら学んでほしい。これは、こどもたちと関わる中で私がずっと大切にしていることでもあり、こちらの先生たちに伝えたいことでもあります。エクアドルの幼児教育の現場を見ていると、大人の都合でこどもが振り回されてしまうことや待たされてしまうことがとても多く感じます。だから、【こどもたちにとって】わかりやすい活動の流れ、楽しい内容、無理のない時間配分を大切にしてほしいと思っています。

いまの私の語学力では十分に伝えられないところもあるけれど、言葉だけでなく、こどもと接する姿も見て、何かを感じてもらえたら・・・と思っています^^

次の週の金曜日には、無事に!打ち合わせ通り9時から、音楽クラスを行うことができました!!

動物カードはこどもたちにも目で見てわかりやすく、簡単なものだけど視覚教材があるとこどもたちの興味を惹きつけることができて良かったです。どの子も興味を持って、楽しんで体を動かしていました。これからも、毎週金曜日に継続して行っていく予定です!

それでは、今回はこの辺りで・・・。

次回は、休日のお出かけについて。キトからバスで1時間半、可愛いミンドという街でと~っても癒されたので♪その様子についてご紹介したいと思います^^

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