での、ベナンに生きる。(出野隊員は帰国しました)

RSS

出野 爽香
大分県

タイプ/職種
青年海外協力隊
助産師
派遣国
アフリカ
ベナン アトランティック・リトラル県 ウィダ市パウー区
一言メッセージ
何とかしなくちゃ! と、勝手な偏見だらけで来た初めてのアフリカ… 今となっては、過酷な環境で貧しくもたくましく生きる、ベナンのママや子どもたちに日々学ばされ、励まされています。実際に生活しているからこそわかる、ベナンの『みんなで育てる子育て』の良いところ、日本人は失ってしまった?『ベナン人の尊敬すべきかわいいところ』を伝えていけたらと思っています。

 

ちびっこ家庭訪問奮闘記①

2019.05.30

活動

【予防接種で再開した体重測定にて見つけた低栄養の双子。】

※ 写真撮影、ホームページ掲載に関してご両親の承諾を得ています。

び とうぇ ろ?

(現地のフォン語で子供たちは元気?という挨拶。通常、一回の挨拶で夫は元気か、奥さんは元気か、子供は元気か、家は大丈夫か、仕事の調子はどうか、昨日はよく寝たか、よく食べたか、といった挨拶が続く。すれ違いざまにこれらを全部聞かれるので停まらずに進めたことがない。)

写真を見て何を感じるでしょうか?

可愛い、黒い、裸、痩せてる、双子なのに似てない?大きさ違う?・・・

何を感じるかは人それぞれですが、

私が初めて出会って感じたことは助産師として、

やばい・・・このままだと、この子たち死んじゃう・・・

ここベナンは毎日暑く滝のように汗をかきますが、

久しぶりに冷や汗というものを掻きました。

以前ベナンと双子”という記事にも書いた通り、ベナンでは日本の約3倍と、

とても多い双子。日本でも知られている通り、先天性の疾患以外にも双子は単純に育児が2倍のためお母さんの負担がとても大きく、発育不良にはなりやすいのですが。

この子たちの場合、生後1か月半が経過していましたが、出生時よりも100gずつ体重低下がみられていました。

普通であれば考えられない。体の状態から見ても、日本であれば即入院でしょう。

やばい、今すぐに何か!動こう!と思いましたが・・・

まずは冷静になって他のスタッフはどんな反応を示すか観察していました。

(性格悪いな・・と思いましたが。否、これも配属先の為を思ってのことです。)

結果的にはこれは私の勘違いだったのですが・・・

なんと、スルーしたのです。

驚きとショックで呆然としました。

今までも体重測定での発育確認の方法や大切さ、低栄養体重児のピックアップと指導していくことの意味は日々の活動や研修等で伝え続け、低栄養体重児の行く末のフォローや指導も伴に行っていたと思っていました。

しかしながら、結局のところ、ただヨボ(外国人)が勝手に気になった活動をやっているに過ぎなかった。上から言われたから、やらないと私がうるさいから、ただ業務的に体重測定をやってくれていただけなんだ…と思ってしまいました。

ある先輩隊員が、協力隊の活動は3歩進んで2歩下がる

しかし、この西アフリカ ベナンにおいては10歩進んで9歩下がるくらいのペースで考えたほうがいいと言っていた意味を実感しました。

そんなショックは無視して、とにかくこの双子の状況を私の活動を最もよく理解してくれている看護師スタッフに伝えました。すると看護師は注射を打っていて気づいていなかっただけのようでした。

【予防接種の様子。多い日で1日に100人近くの予防接種、体重測定を行うため終始ごちゃごちゃしている。混乱を回避するために役割分担制に業務整理しため、一つの場所で見落としがあると終了後まで気づきづらい。】

双子をみるなり、これは良くない、とその場で母親に対して状況説明と個別指導を行ってくれました。

この段階で私のショックは少し落ち着きましたが、こんな状況まで放っておいた母親が、たった一回の指導だけで理解できているとは考えられない。

そう考えた私は母親とともに家までついていき、その日にそのまま家庭訪問を行うことを決めました。

自転車で着いていってみると、片道で約1時間半ほどかかっていました。村の中でも奥まっていて家の周りにはほとんど集落がありません。こんな環境じゃ母親も違いに気づきずらいし、フォローは必要だけど、この抵抗力の弱った状況の子を今後体重測定の為だけに何度も長距離移動させるのは良くないので、しばらくは継続して家庭訪問し様子を見ることにしました。

長くなるため次回に続きます。

【家庭訪問先で児の観察と測定を行っている様子】