JICA海外協力隊の世界日記

での、ベナンに生きる。

国際助産師の日

【式典と教会でのお祈りの写真。助産師内では超有名人!ベナン助産師会のトップの方々との写真】

どぉとヴぃじぬんめと

(現地のフォン語で助産師の意味。)

55日は国際助産師の日。

その日に合わせて、ここベナンは3日間にわたる助産師会の集まりがありました。

助産師のお祭りがあると聞いて同じ助産師隊員の先輩と参加してきました。

1日目は、助産師や医師による研修会。

2日目は、助産師会や助産師の今後についてのディスカッションや会議

3日目は、式典や教会でのお祈り

ベナンではなかなか珍しい分刻みのスケジュールで、3日間ぎっしりと予定が詰まっていました。ベナン全土の助産師たちが集まり、活気と熱気であふれていました。

率直な感想としては、日本もベナンも助産師は助産師なんだなぁということ。

日本でも助産師会や研修会などの集まりに行ったことがありますが、出てくる内容もどこか似ていました。

日本でも助産師が不足している中で潜在助産師が注目されているように、ベナンでも同じように言われ、バーンアウト(燃え尽き症候群)しないためにどうすればよいか話し合ったり、日本で言うところの助産師ラダー(キャリアアップ)制度の導入であったり。

ディスカッションの中では、多忙な勤務体制や医師の愚痴。上司は寝てるだけで現場を知らない!と一人が声を上げるとみんな大笑いして賛同したり。

助産師の健康やプライベートの充実のためにスポーツクラブを立ち上げて活動していたり。

【式典や研修会、会議の写真。ベナンの式典などではその時々にみんなでおそろいの布をつかって服を作ります。今回の布も助産師会マーク入りのオリジナル。ドレスコードのように合わせたり、式典の飾り付けもピンクと白の配色で助産師=ピンクのイメージはアフリカでも共通のようです。】

日本も同じですが、

ここベナンでは助産師になるだけでもハードルが高く、独自のカリキュラムに沿った授業を受け、国際バカロレアが課す試験に合格しなければなりません。

その上で助産師国家資格を取得した、全国から集まったエリートのみが助産師になれます。

2011年の統計になりますが、

ベナンでの就業助産師は1270

10万人の国民に対し1.5しか助産師がいない状況となります。

ちなみに就業助産師数は世界でも上位5位と言われている日本では35774

10万人の国民に対し約28,2(2016)名の助産師がいることになります。

一人の女性が生涯に産む子供の人数の平均(合計特殊出生率)は

日本では1.43(2017)なのに対し、ベナンでは.98(2016)とより多くの子供が生まれています。

それに対して助産師の数は単純計算しても

ベナンは日本の約1/19の助産師がしかいません

日本でもまだまだ助産師が足りていないといわれている環境の中でこの少なさ。

一人の負担がいかに大きいかがわかります。

しかし、そんな状況を感じさせないくらいに意欲があって、陽気で逞しくてお茶目で乙女な彼女たち。予算が入らないと動けないのも分かったうえでも今の現状をどうにか変えていこうとしている人たち。

ここにいる助産師が本当の意味で活躍できる環境が整えばベナンの母子保健は安泰なんだろうなと、彼女たちのパワーに触れて感じました。

残りの任期、彼女たちのためにもなにかできれば・・・自分の意欲にもつながるいい機会でした。

【助産師Nightという名のダンスパーティの写真。お産と言えば夜中、つまり助産師の本領発揮の時間も夜中

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