JICA海外協力隊の世界日記

世界一暑い国の空から…

26.ジブチ隊員①小学校教育(ジブチ市)

こんにちは。2018年度1次隊,青少年活動隊員の遠藤浩之です。

今回は私以外のジブチ隊員を紹介する記事です。

現在ジブチには11名の隊員が派遣されています。

職種は小学校教育(2名),青少年活動(2名),服飾,溶接,理科教育,体育(2名),柔道,看護師です。

ジブチ隊員紹介第1弾はこちらの方を紹介します‼(もちろんご本人の許可をいただいて記載させていただいております。)

名前:岩田ひとみ

隊次:2018年度2次隊

職種:小学校教育

配属先:教員養成校(CFEEF)

活動先:ジブチ市内の小学校(ANNEXE1~4)

先日,自分の活動先の休日を利用して活動先にお邪魔してきました。

私が訪れたときはアネックス3と呼ばれる小学校で活動していました。

活動内容は主にジブチの小学校における算数指導の改善及び教員の指導力向上です。

見学を通して私が感じたことを3点紹介します。

課題発見の視点

見学したクラスの先生方は,グループ学習を取り入れたり,視覚教材を用いたりと工夫を凝らして授業を行っていました。

もう一歩工夫すればさらによくなるというところまで熱心に取り組んでいらっしゃいます。

そこで,岩田隊員は見学した授業をもとに「こういうものがあったら生徒はもっと分かりやすくなるのでは?」というところを見つけ出し,すでに数え切れないほどの教材・教具を作成していました。

教具作成の技術

グループの数だけ用意できるものにしたり,お手本を示せるように教員用は少し大きめに作成したりと「実際に教員が使いやすいもの」「授業に取り入れやすいもの」を考えて教材・教具を作成していました。

現地の生徒や教員に適したものを模索し,提案することで,明らかに授業が改善されてきていることが分かります。

同僚との良好な関係

教員自身に学ぶ姿勢があり,岩田隊員から提案されたものを実際に授業に取り入れようとする姿がありました。

また,岩田隊員の提案を受けた上で自分でも考え,翌日新たな教具を作成してくることもあるようです。

隊員にすべてを任せきりにするのではなく(いわゆるマンパワーではない状態),あくまでも活動の中心は現地のジブチ人であり,それをうまく補佐するという関係ができていました。

これなら任期終了後も隊員から得た知識や技術をジブチ人が継続して活用していけると思います。

また,岩田隊員が伝えようとしていることを教員がしっかり汲み取っている様子が印象的でした。

信頼関係がなければできないことです。

最後に,岩田隊員が現在抱えている悩みと今の想いについて語ってくれました。

「私は語学がすごく苦手。フランス語が分からなくて苦労することも多い。でも自分のその弱点を受け入れることで,自分の強みも知ることができた。語学はできないけど,同僚や子どもたちと笑顔で接し,彼らのために何かしたいという気持ちはずっとある。そして教具や掲示物などのモノをつくることは私にもできる。語学ができないからこそ,現地人がすごく優しく助けてくれる。今ではその「語学が苦手」というのが武器にさえなっているといえるかもしれない。きっと自分のことをまず理解することが,活動を進める上で一番大事なことなのかも。授業をよくしていきたい,もっと学びたいという気持ちがある同僚のおかげで,私も頑張れている。この恵まれた環境に感謝しています。」

語学への苦手意識はあるようですが,様々な方法で現地人とコミュニケーションをとって良好な関係を築いていました。

コミュニケーションの手段は決して一つではないということを感じました。

実は岩田隊員,私の日本語教室の生徒に依頼しフランス語レッスンを開始しました。

語学の克服も怠っていません。

今の自分にできること,自分が苦手なこと,その苦手を埋め合わせるために自分ができる代わりの方法,苦手を克服するために自分に必要なこと。これらを自分に問いかけることで,何か活動のヒントが得られそうです。

今の自分を見つめることの大切さ,そして隊員と同僚の関係というものについて考えさせられた一日でした。

岩田隊員,ありがとうございました。

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