JICA海外協力隊の世界日記

榎本良弘のガーナ滞在日記

初めての仕事

私の赴任したHo Polytechnic 電気・電子工学科には、実験室が2つあります。1つは電気回路実験室、もう一つはPLC(Programmable Logic Controller)室です。私の活動は、主にPLC室で行っています。PLC室には5年前にPLCトレーニングキットが6台導入されているのですが、私が赴任するまで残念ながら使用されてきませんでした。

使われなかった理由は次の通りです。 1.実験キットの回路図がないので配線方法がわからない。 2.実験キットのマニュアルがないので、プログラミングができない。 3.PLC導入時に十分なトレーニングを受けていない。

これらの問題を解決するために、私から「実験キットの回路図を作成するためにキットを分解したい」と提案し、提案が了承されましたので「分解、図面作成」を行いました。また、マニュアルはWebサイトを検索し、該当するマニュアルを見つけ購入しました。これで、実験キットが使えない理由はなくなりました。

(実は、私の赴任前にもガーナ人の先生がトレーニングキットの回路図を作成したいのでキットを分解したいと提案したことがあるとのこと。しかし、その時は了承されず今に至っているとのことでした。理由は、分解して壊してしまうと困るからとのこと。「ガーナ人がガーナ人の能力を信用していない」と提案をした先生は嘆いていました。)

そこで、先生と一緒にPLCの使用を開始しました。まずは、実験キットの配線方法、次にプログラミングを先生と一緒に勉強を開始しました。その結果、先生が単独で配線、プログラミングをすることが可能となりました。これで、生徒への教育を開始する準備が整いました。

この最初の活動は、学校の先生方が私の実力を測る良い機会として利用したのではないかと思っています。PLCトレーニングキットを実際に先生たちが使えるようになった頃から先生達の私への接し方が変わってきたように思われますので、何とか信頼関係を構築できたのではないかと思っています。

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