2025/04/04 Fri
文化 生活
दैनिकी_१२ レレのお母さんたちとネパールの児童婚をテーマにした社会ドラマ「Ujeli」を観てみた。


ネパールでは2017年制定の「新民法」により、結婚の最低年齢は20歳と定められています。
新民法制定前に結婚したレレのおばあちゃん世代の女性に結婚の年齢を聞くと10代前半の方が多くいらっしゃいます。
彼女たちに結婚当時のできごとを聞くと様々なお話が伺えます。
10代前半で結婚した彼女たちにとって結婚当初のできごとは今でも忘れることはできず、中には結婚の自覚は全くなかったのに、気が付いたら結婚したことになっていた、という方もいます。
そういったお話をしていた時にレレの方々におすすめしていただいたのが1992年にユニセフが制作支援した『Ujeli: A Child Bride in Nepal 1992 (उजेली)』という社会ドラマ。
https://www.youtube.com/watch?v=skDBOSOvwzI
(Gauchan, Dipendra, director. Ujeli: A Child Bride in Nepal. UNICEF, 1992.)
レレのお母さん、おばあちゃんたちと一緒に「Ujeli」を観てみました。
このドラマは10歳の少女ウジェリが強制的に結婚させられる物語を通じて、男女間の教育、食事、医療ケアの格差など、性別役割の違いを浮き彫りにしています。
幼くして結婚を強いられたウジェリが、夫は学校に通う一方で自らは家庭内労働を強いられる現実や、未熟な体での妊娠・出産の困難さを描いており、児童婚がもたらす深刻な影響を訴えています。
レレのお母さんたちはこの物語と共に自身の結婚当時のことを教えてくださいました。
搾りたての牛乳を旦那さんの兄家族よりも先に飲んで怒られたこと。
食事は旦那さんが手を付けたもの(食べ残し)しか食べさせてもらえなかったこと。
毎朝、まだ薄暗いなか誰よりも早く起きて、すぐに玄関を掃除しなくてはいけないこと。
学校に通う旦那の宿題の間違えに気が付いても絶対に指摘してはいけなかったこと。
勉強ができることはこっそり隠していたこと。
そして多くの女性が自分の娘には同じ思いをさせてくないから、海外に行かせたいと話します。
ネパールで暮らしていると、結婚式にご招待いただく機会が度々あります。
時代の変化と共に、ネパールでの結婚、結婚生活は少しずつ変わっているようですが、
個人の意思が尊重された結婚が増えることを願います。
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