JICA海外協力隊の世界日記

チュニジア女性は逞しい!?

ここにきて、新たな気付き

気がついたら、JICAボランティアとしての私の活動期間は残り期間はほぼ1ヶ月。JICAのチュニジア事務所からは、帰国時の手続きなどの案内も来て、せわしなくなってきました。

そして、ここ数ヶ月での自分の心の動きにびっくりしています。

残り3ヶ月となった10月は、あれも、これもしたいのに、色々できてない、どこから手をつければいいのだろう、と気が焦るばかり。余裕を持って終わりたかったのに。日本の友人達からは、「チュニジアにもっといたいと思う?」と聞かれましたが、帰国までの多くの事務手続きに加え、派遣期間が2年は既定路線だったこともあり、もっといたいかどうかなど、考えたことはありませんでした。

私の配属先は、日本でいう農林水産省のスース県を管轄する事務所です。そこで私はこれまで、農家さんたちの生活の向上のため、日本の雑貨店の方と協業して手工芸品の商品販売の仲介などをしてきました。なんとなくやった気になって自己満足はしていたのですが、先日、新任のディレクターの方から、「農家さんのグループはスース地方の農業の振興目的としているため、農業製品及び農業加工品を伸長するため作られた組織」と改めて言われました。なるほど・・・。

農業製品や農業加工品などの「農業に直接関連する向上」の施策については、私は、農村開発のプロジェクトの一環でJICAがケニアとともに開発したSHEPアプローチが有効と考え、日本のJICAの担当部門の方々にも協力いただき、2月にSHEPアプローチ研修に参加できるようも設定しました。しかし、残念ながら、政府の一組織という配属先の性格からか、主催組織からの正式な招待状がないイベントについては、優先順位が下がってしまうらしく、結局研修に参加いただけませんでした。それで、私はこの件については一旦横によけたのです。

残り時間は限られているので、私ができることは限られています。私は焦ってきました。

最近は、カウンターパートの方には時々で農家さんとのディスカッションでのファシリテーション(進め方)などについて、図解ツールなどを活用しながら意見を申し上げるようにしていました。

農業関連についてはカウンターパートの方も研修をよく受講していらっしゃるので、運営やマーケティングの知識もそれなりにお持ちだと思っていたのですが、意外とそういった話を聞くのが初めてなようです。考えてみれば、農業と直接関係のないマーケティングについては、学習する機会は限られているだろうな、と納得しました。私が日本で実践や自己研鑽で培った知識やスキルについて、役に立つ部分がありそうです。

 ***

11月となり、チュニジアの特産物とも言えるオリーブの収穫時期がやってきました。私は先週末に農家さんにオリーブの収穫の手伝い(実際は体験みたいなものです)に伺いました。そこで新たな気づきがありました。

その日、土曜日は1本のオリーブの実を収穫しました。オリーブの木は100本位あるそうです。1日2本分ずつ収穫したとしても、2ヶ月位かかる計算です。収穫が終わった後、その農家さんがボソっと一言、「農作業は疲れる」。これは本音でしょう。日本でも農業は大変です。

この農家さんは人を雇って作業してもらう余裕がある農家さんです。もっと小規模な農家さんだとそれもできないでしょう。この農家さんですら、畑を耕すのはトラクターではなく、牛や馬です。オリーブや野菜の運搬のための車もありません。

私は考えました。配属先は農業の生産や売り上げを向上させたい。それに直接貢献できるようにするためには、農家さん自身がやる気になり、その気持ちを維持してもらうことが必要です。とすると、農家さんの作業が楽になったり、息抜きや楽しみになったりすることがあれば、やる気を保ち続ける助けになるのでは?

とすると、直接的に農業製品でなかったとしても、特技を活かし副収入を繋げる自体は、農家さん経営のための基礎体力をつける、という意味では間違ってはなかったのではないか?という結論に達しました。

また、「SHEPアプローチ」のオンライン研修もありました。そこで他の国でのボランティアの方々がいろいろ工夫して取り組んでいらっしゃることを知り、もう一度チャレンジしても良いかも、と思い始めました。配属先の理解を求めるため、現在企画書と実施伺い文書を作り、カウンターパートの方に添削してもらっているところです。実現できるかは分かりませんが、1ヶ月は、短期ボランティアだったらそれなりの期間。諦めずにチャレンジしていくことは大切と考えました。

他の国における取り組みの話も聞いて、前回の反省もしました。いきなりの研修だと参加する側から見たらハードルが高く、自分自身から見ても人任せの企画だったと思います。改めて自分の考えを伝えていく方法を取った方がいいのでは、と思いました。また、人に対してPDCAを回すのが大切です、と言いながら、自分自身がPDCAを回していなかった、とも気が付きました。

ここにきて、SHEPアプローチを進めるにもう一踏ん張りしたいな、と少し欲が出てきた自分にもびっくりしました。あと1ヶ月。無理せずできることをしていこうと思っています。・・・やっぱり、焦る!

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