JICA海外協力隊の世界日記

赤道直下滞在記

エクアドルの年末年始

少し遅くなりましたが、日本の皆さん、あけましておめでとうございます。ここエクアドルの年末年始の過ごし方をご紹介したいと思います。

エクアドルでは年末になると、紙と古い服で作った人形を家の前に飾ります。人形は、人の形だけでなく映画のキャラクターもあります。人形は自作する人もいれば、買って済ませる人もいるそうです。私の町では、頭は1個$2、人形は一体$20、映画のキャラクターは$1~$4程度で売られていました。これらの人形は「アニョ パサド」と呼ばれ、日本語に訳すと「去年」という意味です。新年を迎えるために、各家の前に置かれたり、映画のキャラクターは車に取り付けられたりします。日本では正月前にしめ飾りを取り付けるご家庭もあるかと思いますが、同じような感じです。(写真は店頭で売られている人形)

日本のしめ飾りは1月15日頃に、どんど焼きやどんどん焼き等と呼ばれる左義長という行事で焼くかと思いますが、ここエクアドルでは、年が替わる真夜中0:00に各家庭で火をつけて燃やします。この人形、古い服に紙などを詰めてあるのですが、中には爆竹が仕掛けられることもあります。同僚によると、人形を燃やして、前の年の悪いことを忘れ、新しい年の幸運を祈るとのことでした。

また、人形に仕掛けなくても爆竹を鳴らす人もいます。12月31日に町を歩いていると、時々爆竹とは思えないような『ドン』という大きな音がして、その振動で車の警報装置が鳴り響いていました。突然大きな音がするので、心臓が止まるような思いを何度もしました。(写真はレストランのスタッフがお店の横で人形に火をつけているところ。残念ながらこの人形に爆竹は入っていませんでした。)

また、エクアドルではこの人形に関して面白い習慣があります。それは「ビウダス」と呼ばれる人たちです。スペイン語で「未亡人」という意味なのですが、これは年末に燃やされる人形の「未亡人」という意味だそうです。

この「未亡人」は皆、男性が女装しています。喪服をイメージした黒い服を着てかつらをかぶり、道行く車のドライバーにチップを求めていました。同僚のお父さんは12月31日になると小銭を用意して、町にいる「未亡人」たちにチップを配るそうです。(写真は道路でチップを求める「ビウダス」)

日本とはあまりにも違うお正月で、年が明けた実感はあまりありませんでした。でも、ビーチで日光浴しながら、今年の活動について新年の誓いをたてました。

私の任期も残すところあと1年になりました。残りの期間もがんばります。

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