2016/04/06 Wed
文化
ギレスン島


チーム・ギレスン SV 丹羽です。
ギレスン市の黒海に面する場所から1.6K程沖合に、面積が4万㎡程の
ギレスン島(Giresun Adası、別名Amazon Adası)があります。
そもそも、黒海には島が極端に少なく、住居・神殿跡のある稀な島です。
適度に高湿度の気候も影響し、島には71種もの固有種や外来種の草木が
確認されています。


黒海沿岸は紀元前6世紀頃からのギリシアの植民地だったこともあり、
この島は、地元ではアマゾネス伝説が有名な様子です。
曰く、当時は女性の戦士だけが住み、例えば、トロイア戦争ではトロイア
の為にギリシアと戦ったとか。 島が出来た経緯に関し、ゼウスの口から出てきたという説もあるようです。
近くの山の頂には、口の形の岩があり、そのへこんだ部分が場所を移して島になったとか。
いや、あの形は、本当に素晴らしい景色なので唖然とし、単に微笑んで口を空いているのだという人もいます。
紀元1世紀のローマ時代には交易の為、海賊の防御に利用され、5~6世紀のビザンチン中期には修道院が建てられました。
オスマン帝国時代の15世紀まで人が暮らしていた様子です。


島の神殿跡地には、ハムザ石(Hamza Taşı)と呼ばれる直径4mの
黒い円形の石があり、不妊治療や健康の願いをささげる神聖なものです。
紀元前20世紀の古代アナトリアの時代の女神キベレ(Kybele)の象徴と
されています。この台座のある石は囲炉裏に似ており、家や家庭の
象徴とされ、豊饒さを現すとの事です。この石を起点とする島巡りは、
毎年5月に開催されるギレスンのお祭(Aksu Festival)のメインイベントの
一つです。
いずれにせよ、遥かなる古代を連想しつつ、素敵な景色を眺める事、
季節の良い時期には素晴らしいと思います。海も島も高原もフンドック
(ヘーゼルナッツ)も伝説もあるギレスンに、皆様、一度お越しになること、如何でしょうか? ちなみにギレスン市の中心地の一角に、アマゾンという飲み屋があり、不肖がお世話になっております。
実は、一方、白状しますが、私は、まだギレスン島に行ったことが
ありません。
夏季には確実に船が出るので、今年はと思っています。
チーム・ギレスン 丹羽世之樹
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