JICA海外協力隊の世界日記

Habari Tanzania~タンザニア日記~

#32 活動を終えて

2年間の活動が終わりました。終わってみれば本当にあっと言う間でした。

活動を振り返ると、できたことよりもできなかったことの方がたくさんあります。活動当初は、自分が生まれ育って来た日本の環境や習慣を当たり前として考える思考回路からなかなか抜け出せず、勝手にストレスを感じていることもよくありました(今でもあります)。ただ、時間を過ごすうちに少しずつ彼らの気持ちがわかる場面も増えてきました。活動の終盤では、予算の問題や実習環境、先生たちのマインドセットなど様々な要因から「何をやってもダメなんじゃないか」という”あきらめ”のような気持ちが出てくることも増えました。でももしかすると、それこそが同僚の先生たちが普段抱えている感情なのかもしれません。

また、外からただ見ているだけでは分からず、自分が実際に機械を使って初めて気づいたこともたくさんありました。当初は「お金がなくても工夫次第では、あり物で様々な改善ができるのでは」と思っていましたが、自分事として現場に入った後、しばらく経って分かったのは、「もう十分に彼らは色んなことを試して、工夫してきている」ということでした。また、自分自身の知識やスキル不足を何度も痛感させられました。これからも、どんな場所であっても当事者意識を忘れずにいたいです。

カウンターパートをはじめ同僚たちは常に私に気をかけてくれ、心から感謝しています。私の知らないところで様々な配慮があったのだと思います。困ったことがあれば、常に誰かが助けてくれました。仕事終わりにはお酒を飲みに連れて行ってもらうこともよくありましたが、私が少しでもお金を出そうとするといつも嫌そうな(少し怖い)顔をして断られました。いつか彼らが日本に来たら、しっかりお返しをしてあげたいと思います。真面目に働く人、さぼり気味の人、話好きな人、寡黙な人、色んな人がいましたが、日本人がそうであるように、タンザニア人としてひとくくりにすることはできないなと思いました。ただ全体の傾向としては、明るくて冗談好きで愉快な人たちが多かったです。

学生たちにも色々と助けられました。語学学校では教えてくれないストリートのスワヒリ語を教えてくれたのも彼らでした。音楽が鳴れば踊り出してしまう学生たち。普段はおとなしそうにしている女の子でも、人が変わったように踊り出す。そのエネルギーには本当に驚き、そして圧倒されました。

家の周りや帰り道で出会う人々は、みな助け合って生きている中で、相手に対して寛容である人が多いようにも感じました。その日暮らしの生活をしているであろうにも関わらず、私に食べ物などを奢ってくれる温かい人たちもいました。人と人との距離が近く、生きる力、たくましさのようなものがありました。インフラをはじめ、この国が抱える様々な問題については彼らも十分わかっていて、色んな不満を聞きました。でも話の最後には、「だけどタンザニアは平和でいい国なんだ!」と言ってくる。自国愛に溢れた人々がほとんどでした。

生活の中では、様々なことがシステム化、自動化されていない中で、人対人のやりとりがたくさんありました。それらは時に面倒で、非効率で、時間がかかることもありました。一方で、色んな人とたわいもない会話をし、色んな人が助けてくれ、人の温かさを感じる場面がありました。それはおそらく、日本が経済発展の中で便利さや時短などを追求していく中で、忘れてしまったものなのかもしれません。

そして、日本人の方々にもとてもお世話になりました。こうして健康・安全に活動を無事に終えられたのもJICA関係者の方々のサポートのおかげです。たまに行く協力隊の仲間との食事は日頃のストレスを解消するだけでなく、年齢やバックグランドの異なる人々と色々な話をでき、たくさんの刺激をもらいました。

総じて、来てよかった、そしてタンザニアでよかったと思える2年間でした。この日々を忘れそうになった時はまた戻ってきて、お世話になった人たちに会って何か恩返しができればと思います。

最後に、稚拙な文章にも関わらずこれまで読んで頂いた皆様、ありがとうございました。タンザニアやアフリカの国々を少しでも身近に感じていただけたら、とても嬉しいです。

ではまたいつか。

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