JICA海外協力隊の世界日記

微笑みの国から

1通のメールから

私の活動のひとつに、日系企業への新規開拓があります。日系企業の口コミで、新しい関係が生まれることもあれば、入手した企業リストからアプローチし,

新しい関係が生まれることがあります。

先週、ある日系企業の方々がNEAを訪問されました。2度目の訪問です。きっかけは、偶然でした。NEAは毎週1回、企業訪問日を設けています。その日もホテルに事務所を構えている日系企業を訪問し、NEAのサービス内容を説明し、今後の緊密な連絡を約束して、ミーティングは終わりました。ロビーフロアを通り抜けようとしたとき、以前から気になっていた企業名が目に入りました。私は、日系企業の新規開拓先を見つけるために、プノンペンで発行されているフリー新聞や雑誌に目を通します。そこに気になる企業があれば、電話あるいはメールでコンタクトを取ります。

その日の訪問日程を終え、NEAに戻り、すぐにメールを送りました。NEAのサービス内容を添付し、関心があれば、連絡を下さいと書いて。今までも、このようなメールを何十通と書き、送ってきました。返事が来る確率は低いというのがこれまでの経験で分かってきました。知らない人間・機関からのメールの信用性、信頼性が低いというのが要因かもしれません。

ところが、同じ日の夕方、メール返信があり、ぜひNEAを訪問したいという申し出が書かれてありました。メールのやり取りの中で、5日後にNEAを訪問することが決まりました。事態がどんどん具体的に進んでいくことに驚きました。当日、2名の日本人社員の方が来られ、私と担当スタッフが応対しました。この企業は、現在ホテルをプノンペン市中心街に建設中です。2018年春オープン予定です。ホテル責任者である方からホテルが提供する部屋の説明、将来必要となる人材について、説明を受けました。担当スタッフからNEAが提供するサービス内容と、毎年開催するキャリアフェアについて説明しました。最後に、もう一人の方から、日本から来る役員を伴って、NEAのトップと次長に挨拶がしたいという申し出がありました。3週間後の昨日、この会合が行われました。この一連の動きを考えたとき、企業側の積極性、NEAを利用してみようという熱意が事態をどんどん具体的にしていくのだと実感しました。会談中、いろいろなアイデアを提案され、NEAとしてどんな協力ができますかと問い続けられた気がします。NEAは他の公共機関と違うのだということをモットーにして業務活動をしてきましたが、民間企業の積極性と比べれば、まだまだ受身姿勢が抜けません。傍で、聞いていた私は、企業の方の熱気に終始押されていた印象を持ちました。これは、とても良いことだと思いました。次のステップ、次のステップと具体化へ向けて進んで行く姿勢はものすごく刺激になったようです。1通のメールが生んだ日系企業とNEAの新しい関係がより強く、より生産性のあるものになることを願ってやみません。

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