JICA海外協力隊の世界日記

北(アフリカ)の国から ~遥かなる地中海より~

#1 アッスレーマ!かんたろうと申します。

はじめまして、林 貫太郎(はやし かんたろう)です。

2021年10月に協力隊として北アフリカのチュニジア共和国へ派遣され、

既に1年以上が経ちます。

大阪出身の25歳であり、初めての一人暮らしがアフリカということで、

初めは少々不安でしたが、こちらでの生活もだいぶ慣れてきました。

現在、配属先である環境系NGOと共に任地の環境保全、また市民の意識向上に向けて

日々活動に取り組んでいます。

といっても私には専門性や関連の経験がほとんどないため、

気候変動などについて地道に勉強しながら活動を行うようにしています。

チュニジアは、アラブ地域の一部でありながら、

長い歴史の中でローマやオスマン帝国、スペインやフランスといった

ヨーロッパ諸国との交流があったことから、

アラブと西洋の両文化が入り混じった国といえます。

言語も、基本的にはチュニジア方言アラビア語が話されているものの、

活動の上ではフランス語を話す場面も少なくないため、

こちらに来て一年以上たった今でも頭の中が混乱しています。

2011年頃に始まった民主化運動である「アラブの春」

皆さんの間でもよく知られていると思いますが、

10年後の2021年、国会で政党間の争いが続いていることから

大統領の権限により首相の解任(約2か月後に現首相を任命)と議会の機能停止が起きるなど、

今も政治的に決して安定しているとは言えない状況が続いています。

革命によって彼らが手に入れた「自由」は、ともすれば「秩序」を乱す要因にもなり得るため、

その2つのバランスを慎重に探りながら真の民主主義」定着へと向かう、

重要な政治的局面に置かれていると考えられます。

私の任地であるナブール県コルバ市は、

チュニジア北東部ボン岬に位置する海沿いの地域で、

首都からはバスで1時間半程です。

それほど観光地化はされていませんが、

海がきれいで夏になると海水浴を楽しむ人々で街が賑わいます。

また農業も盛んであり、名産の柑橘類や苺など、

季節によっていろいろな作物が市場に並びます。

そして、この海沿いの地域一帯に横たわるラグーンは

フラミンゴ等の渡り鳥が集まる貴重な中継地とされています。

今後は、先に触れたチュニジア独特の文化や色んな時事問題、若者の関心ごとなど、

幅広いテーマに触れつつ、私の活動や日々考えていることを書いていきたいと思います。

それではまた。À bientôt.

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