JICA海外協力隊の世界日記

北(アフリカ)の国から ~遥かなる地中海より~

# 23 任期満了 - 日本に帰ってきて‐

10月17日、

協力隊としての任務を終え、

2年間お世話になったチュニジア

に別れを告げました。

.

ドーハでの乗り継ぎを経て

翌日夜成田空港に到着し、

まず初めに印象に残ったのは、

いくつも並ぶ高層ビルの連続と

慌ただしく移動する

人々の様子でした。

.

また、

そんな東京とは対照的に

新幹線の窓から見える景色は、

鮮やかな緑に包まれた里山と

ほんのり赤みがかった山々が

綺麗に調和していて、

日本の秋の美しさに

改めて感動しました。

.

9月末から帰国に至るまで

活動の締めくくりと任地引き上げで

目まぐるしく日々が過ぎていたので、

日本へ帰るということを

実感する余裕がなかったものの、

実際に日本に着いて

2週間がたった今、

隊員生活が終わったんだと思うと

ホッと落ち着くと同時に

あの騒がしくも温かい人たちとの

何気ない生活が戻ってこないことへの

寂しさを感じます。

この2年間を振り返ると、

実際の期間以上に長く感じました。

その理由としては、任期中一人で

もやもやと考える時間が

多かったからだと思います。

.

新卒隊員として

派遣された私から見て

配属先である環境NGOは

既に経験豊富で

組織として確立されており

彼らにとって自分は必要なのだろうか

といつも不安に感じていたことが

昨日のことのように思い出されます。

.

しかしながら、

そんな自分の不安とは裏腹に

配属先の方々はいつも私を

温かく見守ってくれ、

楽しい話をしてくれたり、

私が疲れ気味の時は息抜きに

ドライブに連れて行ってくれるなど

彼らは私を単なる同僚でなく

家族のように接してくれました。

.

私が任国を離れる直前には

忙しい中送別会をひらいてくれ、

私が任地を離れた後も、

わざわざ首都チュニスまで

会いに来てくれるなど、

同僚は最後の最後まで

私を気にかけてくれる

愛おしい存在でした。

.

思い残したこととしては、

私もそんな彼らをもっと受け入れ、

喜怒哀楽を分かち合うような

関係性を作ることができたら

よかったなと思います。

このように

充実しつつも少し悔いが残った

協力隊としての2年間でしたが、

今後の目標としては、

草の根レベルで地域の人に貢献する

この協力隊経験を活かしながら

自分の言語能力や専門性を伸ばし、

違った視点での国際協力に

関わっていきたいと思います。

今回をもって、

私の執筆は最後になります。

最後まで読んでいただき

ありがとうございました。

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