JICA海外協力隊の世界日記

ジャマイカ×水泳×パラリンピック

髪の毛から見るジャマイカ

坊主かロン毛か、やるならどっち? いましかできないであろう後者を選んだ結果、私の髪は一つに束ねられるまでもう少しのところまで、すくすくと成長しました。 こんにちは、最近ラスタマンとよばれることが増えました、本間です。 ボブマーリーというレゲェミュージシャン。 ジャマイカを代表する有名人の一人です。 今回注目すべきは、彼の髪型。 日本ではドレッドヘア、単にドレッドという表現が多い気がしますが、正確にはドレッドロックス(dread=恐ろしい、locks=房状の髪の毛)という髪型で、ラスタファリアンの特徴の1つでもあります。 ジャマイカでは、男は短髪(坊主)かドレッドロックスなので、髪が成長中の私はこのドレッドロックスの領域に入りかけている…ということなのでしょう。

ところで、ラスタファリアンとは、ラスタファリ運動・ラスタファリアニズムの実践者のことを指します。現地では、単にラスタと呼ぶことが多いですね。 そしてラスタファリ運動とは、1930年代にジャマイカの労働者階級と農民を中心にして発生した宗教的思想運動のこと。 1920年代、ジャマイカの黒人民族主義指導者だったマーカス・ガーベイが、「アフリカを見よ。黒人の王が戴冠する時、解放の日は近い」と預言したところ、 1930年に、エチオピアの皇帝にハイレ・セラシエ1世が即位し、預言が的中したことで始まったものとされています。 主義としてはアフリカ回帰主義を奨励。 そして、この運動にはラスタカラーというものがあり、それぞれ、 黒 – 解放のために戦った黒人戦士 赤 – 戦いで流れたラスタたちの血 緑 – 故郷ジャマイカの豊富な自然 黄 – 楽園アフリカの富 を表しているらしいです。 もともと、マーカス・ガーベイが組織したUNIAで赤、黒、緑の3色をシンボルとしていたものに、エチオピアの国旗にも使われている黄色を取り入れて4色のラスタカラーとなったようです。 写真は、エチオピア帝政時代国旗。

最後に、その他ラスタの文化に触れる。 「食」 アイタルフード(Ital Food)と呼ばれる自然食を食べる。基本的には菜食主義で、自然から採れる健康的なものだけを食べようというもの。 「大麻」 自然回帰指向のラスタファリズムにとって、大麻を神聖な植物。多くのラスタファリアンがこれを吸っている。しかし、ラスタにとって大麻の使用は必須でないため、中には吸わない人もいるらしい。 「髪」 ドレッドロックスは、旧約聖書の中の記述に則り、たとえ髪の毛であっても自らの身体に刃物を当てることを禁じた結果、頭髪が絡まって房状になったものである。 他にもいろいろとありますが、今日はこの辺で。 私の印象はラスタファリアンは優しい。 このようなラスタの思想に忠実なラスタファリアンは、髪型はもちろん、ラスタカラーの帽子を被っていることもあるので、すぐにわかります。 ジャマイカに来た際には、是非見てみてください。 以上、ざっとジャマイカの文化でした。

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