JICA海外協力隊の世界日記

~ガーナ便り~カカオの国からこんにちは!

【ガーナの行事】赤ちゃんお披露目会・ネーミングセレモニー

前回の出産レポートに続き、今日はガーナの赤ちゃんのお披露目会であるネーミングセレモニーについて書きたいと思います。ガーナでは、赤ちゃん誕生後、8日目にネーミングセレモニーを行うのが一般的とのこと。それまでは、赤ちゃんは外に出さず、お家の中で育て、ネーミングセレモニー以降は、外出OKとのこと。それでも早くないか?と思う私は、温室育ちなのでしょう・・。とはいえ、実際は参加者が出席できる日程などを調整するので、1か月以内くらいに行うことが多いようです。大親友カップルであるイマとドーカスの赤ちゃんのネーミングセレモニーが、赤ちゃん誕生から2週間後に行われました。このセレモニーがまた、波乱の連続で・・その一部始終をみなさまにも共有できればと思います・・!

まず、どこで行うのか場所の問題。イマは普段からお世話になっている教会で行いたいとのこと。ただ、それをお父さん代わりの人に相談すると、任地の本来の文化では、教会ではなく、自宅で行うのが一般的との指摘が。理由を聞くと、教会に赤ちゃんを連れていくまでにバッドスピリット(悪霊)に攻撃される恐れがあるから、その土地の神様に守ってもらう上でもまずは、自宅でお披露目会をするべきだとのこと。私の任地では、キリスト教の方が多いのですが、実際よく問題になるのがキリスト教とその土地の土着宗教、どちらを優先するべきか問題。どちらの考え方も地域や信仰に根付いた考え方なので、意思決定が難しいことがしばしば起こります。今回は、イマに場所を相談され一緒に頭を抱えるも、実際にネーミングセレモニーの目的である「多くの人に赤ちゃんをお披露目する」ということを考えると、人が集まりやすい教会が良いのでは?ということになりました。そして、最終的に朝の早い時間に自宅で、先祖に祈りを捧げる儀式(お酒を地面に垂らしお祈りを捧げる)を行い、ネーミングセレモニー自体は教会で行うという結論に至りました。

次にネーミングセレモニーのコンテンツ問題。卒業生であるイマが配属先に「ボボボダンス(エウェ族のダンス)をネーミングセレモニーで踊って欲しいから、在校生に参加して欲しい」と直談判に来ました。しかし、先生方から「ネーミングセレモニーにボボボは必要ない。目的を考え直しなさい」と一蹴され、結局はなしに・・(笑)。次に食事問題。どんな料理をどのくらい、どこで振舞うか。教会で振舞うとなると、自宅から離れているし、調理も困難に。結局は、ネーミングセレモニーは、教会で実施し、その後自宅に移動し、自宅まで来てくれた方に振舞うことに。

次のお題は、ファッション。主役の赤ちゃんが着る服は、おばあちゃんからのプレゼントできらびやかに。お母さんが着る服やかばん、アクセサリーも親戚からのプレゼント。問題は、お父さんであるイマの服。イマはドーカスさえ綺麗に着飾れば、自分は満足と言うがそういう話ではないとまた、お父さん代わりの人に怒られる始末に・・。出産費用でイマの手持ち費用もほとんど尽きてしまっていることは知っていたので、悩んだ挙句、早めの誕生日プレゼントということで、私から新しい布をプレゼントすることにしました!一緒にマーケットまで買いに行き、一見落着。

最後は、ネーミング問題。はじめから、生まれてくる子どもには、私と同じ「AIKO」と名付けると言っていた、イマとドーカス。えー本当に?と言っていたのですが、どうやら本気のよう。ガーナでは、いくつか名前をつけることも珍しくはないので、AIKOというジャパニーズネーム以外にもローカルネーム(エウェネーム)をどうするかまた別の問題が・・。イマは近所のかわいい女の子と同じ「ミラクル」という名前を付けたかったようなのですが、そこのお父さんから反対されてしまい、それなら次は「スター」にしようかと言い始めたのです。また、それだけではなく、ネーミングセレモニーの前日に駆け付けたイマのお母さんが自分が女の子を産んだら付けたかった「ナオミ」を入れたいという別の要望が(ナオミは、ガーナでも一般的な名前)。ガーナでは、姓は、お父さんから自動的に取るのですが、そこにも問題が・・。イマは自分のお父さんに良い印象を持っておらず、自分と同じ「プレンぺ」というSir nameは入れたくないと言い出す始末。もう名づけの議論はカオスそのもの・・。とりあえず、明日のセレモニーまで時間はあるから、みんなでゆっくり話しあってねと別れることに。

しかし、ネーミングセレモニー当日の朝もまだ決まっておらず、ネーミングセレモニーの場で牧師さんに提出する直前まで思い悩むイマ・・。

名づけ.jpg

結局、牧師さんへの提出時間となり、迷いにまよったあげく、全部乗せの名前になりました(笑)

「プレンぺ アイコ ナオミ ヌクヌ(ミラクル)」の誕生です・・!そして、提出した紙と一緒にガーナの名づけ辞典を手にした牧師さんから、参加者全員に名前と由来が公表されます。静まり返った聴衆の中で、牧師さんが「プレンぺ~アイコ~ナオミ~ヌクヌ~」と叫んだあの瞬間を私は生涯、忘れることはないでしょう・・笑!そして、お披露目も終わり、募金タイム。そう言えば、ネーミングセレモニーの前日にイマからこんな怖い話を聞きました。

「アイコ~この土地では、自分の名前を赤ちゃんにあげた人が赤ちゃんの成長を願って、動物をプレゼントする文化があるんだよー。牛とかヤギとか鶏とか・・」。え・・そんな新手の詐欺みたいな話があるの?!と思わず、笑ってしまったものの怖くなって他の人にも聞いてみました。すると、「アイコから名前をもらっているのに、なんでアイコがさらにプレゼントをあげなきゃいけないんだよ笑。アイコは、むしろ名前利用料をもらっても良いくらいだよ」と言われ、イマにもその話をするとそれもそうかーと納得してくれたのですが、でも「パスター(牧師)が・・」とごにょごにょ言っていました。

そんなやり取りをすっかり忘れていた募金タイム後半。なんと名づけ親が個別に募金する時間が設けられているではありませんか・・!それでは、Sir nameプレンぺを与えたイマからの募金タイム~。ナオミと名付けたお母さんからの募金タイム~。そして、大親友の日本人。ジャパニーズアイコからガーニアンアイコへの募金タイム~。前日の話を踏まえ、あまり手持ちを持っていなかったこともあり、財布に入っていた全財産をその場で募金する流れになりました(笑)。ガーニアンアイコの成長を願っての募金なので、痛くも痒くもありません・・笑。聞いていた話と違うよ~とは思いましたが、こういった盛り上げ方はガーナではあるあるなので、またしてもガーナを学ぶ良い機会となりました(笑)

「人を愛し、人に愛される子になって欲しい」という願いを込めてつけてもらった「愛子」という名前。名前の意味を聞かれる度に「Loveだよ」と答えると皆が良い名前だねと言ってくれるのが嬉しく、(説明が簡単なこともあり)両親の名づけセンスに改めて感謝していたのですが、まさか海を越えて愛される名前になる日が来るとは・・!

ガーニアンアイコの誕生!間違いなく、ガーナに来て嬉しかったことNo1の出来事でした!そして、驚いたことに離れていてもジャパニーズアイコとガーニアンアイコは、一心同体。私が風邪を引くと、もれなくガーニアンアイコも風邪を引くのです(笑)ガーナでは、ケーンと呼ばれる木の棒を用いた体罰が学校でも家庭でも一般的なのですが、私とガーニアンアイコは一心同体なので、絶対にケーンで叩かないでねとケーン禁止令を出しておいたのですが、イマとドーカスは驚くくらい簡単に快諾してくれました。これからのガーニアンアイコの成長が心から楽しみです!!

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