JICA海外協力隊の世界日記

~ガーナ便り~カカオの国からこんにちは!

【ガーナの暮らし】タフすぎるガーニアンレディのお産事情・・!

みなさん、ンディナミーン(現地のエウェ語でおはよう)!またまた間が空いてしまいました・・突然ですが、トップのこの写真は何でしょう?ガーナの学校でたまに見るものです。正解は、この記事の最後に書きますね(笑)

今日は、ガーナに来て最も嬉しかったこと、大親友カップルの赤ちゃん誕生レポートを書こうと思います。旦那のEmmanuel(通称:イマ)と奥さんのDorcasは、どちらも22歳の若いカップルです。イマは配属先のICTコースの卒業生で、ドーカスは在学生。私が赴任した頃から2人には良くしてもらっており、家も近いので、一緒にご飯を作って食べたり、教会に行ったり、最近では日本のトランプ(大富豪)をやりこんだりといつも一緒に遊んでいます。そんなカップルのベイビー誕生、今か今かと待ちわびた瞬間は、突然やってきます。

予定より1週間も早い日曜日の早朝、眠い目をこすりながら携帯電話を見るとイマからものすごい数の着信が・・。すぐにかけ直すとドーカスが産気づき、病院にいるとのこと。かかりつけのクリニックには、深夜にナースがいなかったようで、2つ隣の町のクリニックまでバイクで運んだそうで、大急ぎでそのクリニックへ。ガーナでは、立ち合い出産の制度はないそうで、分娩室に男性は立ち入ることが出来ないので、外のベンチで待つことに。ドーカスの苦しむ声を聞きながら、どんどん不安になるイマ。「本当は3人子どもが欲しかったけど、もう一人で良い・・一人で良いから早くドーカスを解放してあげて」と弱音を吐く、イマにナースから「モルツを買ってこい」との指示が。ガーナの最強ドリンク、モルツ。初めて飲んだ日本人は、100人中99人がびっくりするであろう強烈な味。チョコレートの炭酸・・?と思うようなびっくりする味のこのドリンクだが、ガーナにいる日本人はある日ふと美味しいと思うようになるからあら不思議。風邪を引いた時、吐き気がある時、食欲がない時、どんな時でも「モルツを飲んでおけ」と言われるほど、万能なドリンク。そのモルツが分娩中でも必要になるなんて・・!

弱気になっているイマと大急ぎで近所の商店までモルツを買いに行き、ナースに渡してから30分後。ようやく元気な産声が・・!夜中からの陣痛で早10時間。無事に元気な赤ちゃんが産まれて良かったねーとイマと話していると分娩室から一般の部屋へすたすたと歩くドーカスの姿が・・え。出産後、一時間も経っていないのにもう歩けるの・・?!ドーカスの体力に驚きつつも、対面したガーニアンベイビー。おなかの中にいたので、肌の色は白く、オブロニ(ガーナで白人など外国人を指す言葉)そのものでした!

あいこ.jpg

そして、私も抱っこさせてもらうことに・・!日本で私の姪っ子、甥っ子が産まれた時は、首が座っておらず、怖くて抱っこもできなかったのですが、ベイビーと言ってもガーニアン!既に首がしっかりしている気がする。すごい・・。

aikoと.jpg

みんなでたっぷりとガーニアンベイビーを愛でたところで、ドーカスのお昼ご飯。近くにフフ(ガーナの国民食)を買いに行き、あっという間に食べ終わったら、お皿を洗い始めるドーカス。お願いだから、ベッドで安静にしててと大慌てで止めましたが、働き者のガーニアンレディ、恐るべし。。そして、しばらく談笑をしているとクリニックから請求書が・・。休日深夜料金ということもあり、保険は適用されるが、それでも想定以上の高額請求。親戚や友人に電話をかけまくり、サポートをお願いするもそれにも限界が。突然、イマが「ちょっと待ってて」と外出して、帰ってきたのは3時間後。「ドーカスとベイビーおいてどこ行ってたの?!」と聞くと、「サッカーの審判。急遽入らせてもらえて、臨時収入をゲット出来た!」とのこと。病院代が足りないという現実も、その問題の解決の仕方も何ともガーナを感じる連続でしたが、ようやくお金を払い、いざ帰宅。え、出産後、5時間でもう自宅に帰るの・・?驚いているのは、私だけで、出産直後のドーカスと生まれたばかりのガーニアンベイビーは、意気揚々とトロトロに乗り込んでいきます。私の任地は、特に道が悪く、道路はがたがた、ボコボコ。元気な協力隊員でも車酔いが多発するそんな悪路を平然と赤ちゃんを抱えて乗るドーカス。またしても恐るべし~!最寄りのバスステーションから自宅まで徒歩5分の道もすたすた歩くドーカス。ガーニアンレディ、タフすぎるーと何回つぶやいたか分からない思い出の一日でした。次回は、赤ちゃんのお披露目会、ネーミングセレモニーについて書きたいと思います!

ここまで読んで下さって、ありがとうございました!冒頭の写真の答えは、「学校のベル」でした。授業の始まり、終わり、休憩の合図などに「カンカーン!」という音が鳴り響くのは、ガーナあるあるだと思います(笑)

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