2018/03/30 Fri
文化
ベトナムの一年で最大の行事


今回は、ベトナムの伝統正月「Tết(テト)」についてご紹介します。
…と、明けて1ヶ月が経ってしまいましたが。
ベトナムは旧暦の正月を祝うため、
今年は2月16日が元日となりました。
世界のお正月の迎え方と同じように、
べトナムでもテト休みを利用して長期旅行をする方もいますが、
特にベトナム北部では親戚や家族と過ごす、
伝統的習慣が色濃く残っています。
まずは、旧暦12月23日に行われる
家庭の1年の出来事を上帝に報告する
タオクアンという台所の神様を祭る行事があります。
詳しくは、下記のURLからご覧ください。
(私が体験リポートをしました!)
ジャパンリンク
7'10"~台所の神様を祭る
https://www.youtube.com/watch?v=w1tg34dCFF0&index=6&list=PLQ9ujV_whCP2TKxk0VzErDAfFBptYjEU2
無事に台所の神様を天に送り届けると、
いよいよ本格的にテトの準備が始まります。
その準備に欠かせないのが、
1枚目の写真のnem rán(ネムザン)「揚げ春巻き」作り。
来客のたびに振舞うので、
60本ほど、大量に作り置きしておきます。
今年初めて大家さん家族と一緒に作りました!


そうして迎えた大晦日、旧暦12月30日(新暦2月15日)。
12時が10分前頃になると、大家さんは家の最上階に祀っている
ご先祖に供え物をし、祈りを捧げていました。
大家さんはキリスト教徒なので、マリア様にも。
そして、外に行き、土と空の神様にも。
(写真は土と空の神様にお祈りをしている様子)
なんとも厳かな新年の迎え方でした。
12時を回って新年を迎えると、
この家の長女が「あけましておめでとう~!」とやってきました。
ベトナムでは、新年の第一訪問者を大切にしています。
家主の干支と相性がいい人が、幸運を運ぶとされています。
今年は長女が相性がよかったようです。
というわけで、他の家族は第一訪問者にならないように、
一旦外に出ていました。
頃合を見て、他の妹弟から、
「お姉さん、もう家に入った?私達、もう帰ってもいい?」と
電話がかかってきていました。
儀式を終えると、新年の宴会の始まりです。
供え物の丸鶏やバインチュン、おこわ、そして揚げ春巻き、
そして、子ども用にフライドポテトなどが
食卓に並びました。
さらに、近所に住む大家さんの友人も訪問してきました。
夜中の1時に…。
私は3時くらいに先に休ませてもらいましたが、
子ども達もお年寄りも、みんな元気でびっくりでした。
ハノイの元旦は街がシーンとしています。
みなさん、前日の宴会で力尽きて、
朝はゆっくり寝ているんだとか。
今回も長くなりましたが…
ベトナムの正月は、
伝統を重んじ、家族との絆、人とのつながりを大切にする、
あったかい正月でした。
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