JICA海外協力隊の世界日記

いとうきららのハホナ・マタ~タLIFE

バスの違いと「ある日のコンビでの出来事」

ボツワナではコンビと言われる首都内や首都と近郊の街の間を走るワゴン車のバスを利用して移動している人が多く、1つの路線は1人7プラ(日本円にして約70円)と決まっています。

以前、協力隊として活動していたコスタリカでは日本の路線バスと同じようなバス(写真下1つ目)が首都内を走っていてコンビのようなワゴン車のバスは全く走っていませんでしたが、同じ中米でも、任国外旅行で訪れた隣国ニカラグアではコンビ同様のワゴン車(写真下2つ目)のバスが都市間を走っていました。

そんなコンビに乗車したある日のこと・・・

(以下の会話は、コンビに乗っていたボツワナ人の表情と行動を見て、聞き取れていないツワナ語から日本語に自分の想像で吹き替えました。)

始点の乗り場で乗った場合、座席(全14席)が乗客で全て埋まるまで出発しないという決まりがある。私がコンビに乗って席に座っていると、乗客Aがスコップ2本と共に狭い車内に乗車してきた。

運転手「お客さん!あなたの隣の座席の下にスコップ2本を置かれると他のお客さんが座席に座れなくなってしまうのでスコップをどこかに移動させて座席を空けていただかないと困るんですよ。」と乗客Aに注意すると

乗客B「君、2人分の座席を1人で使ってるんだから、そのスコップをそのままどかさないなら、14プラ(1人7プラ×2人)を払わないといけないよ!」と乗客Aに続けて注意したが

乗客A「別にこのままでいいじゃないか。スコップ2本もあるんだから仕方ないだろ。これ以上どこに置く場所あるんだよ。」と反論しながらも、とりあえずスコップを少しでも動かそうと試行錯誤する乗客A。

乗客C「早くしてよ。君がスコップをどうにかしないと出発しないんだけど。」とコンビの外で乗りたくても乗れない乗客が文句を言った。

しかし、しばらくすると諦めたのか乗客Aは試行錯誤するのをやめた様子・・・

車内はシーーンと静かになり、出発しないまま不穏な空気が流れ、約10分経過。

私は座ったまま他のボツワナ人の動きを見つつ、まだかまだかと待ち続けていると・・・

乗客A「あ、これ、縦じゃなくて横にすればスコップを座席の下に入れられるんだな!」と突然ひらめき、縦に置いていたスコップを横にして座席の下の隙間に入れた。

それ、もっと早くひらめかんかーい!と思っていると、やれやれという感じで外で待っていた乗客全員が乗り、無事出発。

ボツワナにいることをより実感した日となりました。

それでは!

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