2022/12/02 Fri
任国 自然
ケニアの国立公園④~アンボセリ国立公園
Jambo!みなさんこんにちは。
ケニアで環境教育隊員として活動している加賀瀬です。
ケニアの国立公園シリーズも第4回目となりました。今回は、アンボセリ国立公園(Amboseli National Park)に行ってきたことを書きたいと思います。
アンボセリ国立公園は、ナイロビの南、カジアド郡(Kajiado County)にある国立公園です。
ナイロビから直線距離で約160km南にあり、隣国タンザニアとの国境近くに位置しています。アンボセリは、アフリカ最高峰として知られるキリマンジャロ山(5,895m)の山麓に位置し、天候次第ではその威容を望むことができます。
今回は雨季ということで、キリマンジャロは見られないのではないかと心配しましたが、朝方のわずかな時間にその姿を見ることができました!
やはりこうして見ると大きいですね。冠雪していました。
アンボセリ(Amboseli)というのは、現地のマサイ人の言葉で、「塩っぽく、埃っぽいところ」という意味だそうです。
アンボセリ国立公園内には、雨季のみに出現するというアンボセリ湖という湖があります。アンボセリ湖は流出する河川のない湖で、塩湖です。そんな湖ですから、乾季に干上がった跡は「塩っぽくて、埃っぽい」のかもしれませんね。
アンボセリ国立公園で特に印象的だったのは、アフリカゾウです。今回、私は初めてアフリカゾウのいる国立公園に行きました。
アフリカゾウという動物は本当に大きいです。遠くから見てもその存在感がわかります。
何度も、サファリカーから間近にゾウたちを見ることができました。感動です。
思ったよりも湖や湿地帯がたくさんあり、水辺に多くの動物や鳥たちを見ることができました。
アフリカゾウやアフリカスイギュウたちが気持ちよさそうに水に漬かっていたり、カバの群れが日向ぼっこしていたりします。
ボゴリア湖やナクル湖ほど数は多くありませんが、フラミンゴやペリカンもいます。サギやバン、カモなどの水鳥もたくさん生息しており、バードウォッチングにも最適かもしれません。
他にも、ライオン・キリン・シマウマ・インパラ・ガゼル・ダチョウ・ハゲワシと、様々な動物や鳥を見ることができます。
今回のサファリツアーでは、野生のハイエナを初めて見ました。映画などの影響で、イメージの悪いハイエナですが、実際には妙に愛嬌のある顔をしています。
ハイエナ、アフリカゾウ、カバ、サバンナモンキーなど、様々な動物が子供を連れているのを目撃しました。
食べ物の豊富な雨季に、動物たちの子育ては行われるようです。
ハイエナの子供が母親を呼ぶ声はとてもかわいかったですよ。
一方で、このツアー中にたくさんの動物の死骸を目にしました。
あまりにたくさんの死骸があるので驚いたのですが、どうやら乾季の食料不足が深刻で、例年よりも多くの動物たちが飢えや渇きで死んだようです。
ケニアや周辺の東アフリカ地域では、近年降雨量が少ない年が続いており、深刻な干ばつが心配されています。
この干ばつには気候変動の影響もあると考えられており、気候変動は野生動物の生態系にも大きな影響を及ぼすのだと感じました。
それではみなさん、Kwa heri!
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