JICA海外協力隊の世界日記

ここはアフリカ、モザンビーク

#26 廃棄物最終処分場

2024年2月に環境教育隊員が企画した「廃棄物最終処分場ツアー」に参加しました。

首都にあるマプト市役所、廃棄物管理衛生局、環境教育課でボランティア活動をしている隊員が声をかけ、市役所員と警察の同行のもと、マプト市の固形廃棄物がどのように廃棄され、処分場の様子がどのようなものかを見学しました。

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処分場に到着すると、ゴミをたくさん載せた大きなトラックやゴミ収集車が出入りしていました。

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処分場の中に入ると、ゴミが自然発火したり、砂ぼこりが舞い、臭いも強く、ハエもいる状態でしたが、そこで物を集めて生計を立てている人達がいました。

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ちょうど作業中の方が、ペットボトル、プラスチック袋、アルミ缶などを仕分けながら、それぞれ1kgあたり約10円ほどで換金されることを親切に教えてくれました。

2kg集めて換金すれば、大きめのパンを1個買うことができます。

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任地にいると、都会でなんでもそろっているイメージのある首都マプトの別の一面を見て、ゴミ問題について考えさせられました。

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今回このツアーを企画してくれた環境教育隊員の活動についてはアフリカ協会『月刊アフリカニュース11月号(No.133)』JICA 海外協力隊員寄稿「モザンビークでの環境教育ーjá passouにみるモザンビーク人の強さ」が掲載されています。


JICA広報誌mundi 2018年5月号 廃棄物管理 "ごみ”に挑むによると、以下のことが書かれていました。

ごみを空き地や谷間、くぼ地などにそのまま積み上げて捨てるオープンダンプ方式が横行し、ごみから発生した浸出水や、嫌気性の環境のもとで発生するメタンガスが汚染の原因にもなっている。

一般社団法人 国際環境協力ネットワークの代表理事で、20年以上JICAの活動にも関わってきた吉田充夫さんは次のように話す。

「もう一つ、私たちにとって深刻なのは、ごみ山が崩壊して死者が出てしまうことです。2000年にフィリピンのマニラでは300名以上が命を落としました。2017年にはスリランカのコロンボで32名、エチオピアのアディスアベバで46名、モザンビークのマプトで16名の命が失われました。経済発展により大都市化してもすべての人が職に就けるわけではありませんから、貧困層はごみ山で有価物を拾って生計を立て、処分場近くに非合法に住みついています。負の連鎖が起きてしまっています。」

まさに、今回のツアーで見たままの状態でした。急激に開発が進んでいる国や地域では、大量のごみが発生する一方でごみの処理レベルが追い付いていないために、ごみ山ができてしまうことも少なくないと言われています。そこは感染症の発生源になったり、事故が起こりやすい場所でもありながら、生計を立てざるを得ない場所でもあり、本当に難しい問題だと改めて感じました。

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