2017/01/04 Wed
活動
はじめまして
はじめまして。2016年の10月からパナマに赴任した木村歩美です。
わたしの任地であるエルバジェ・デ・アントン(通称エルバジェ)は、人口7600人、標高600mの山の上に位置する、とても豊かな自然に囲まれた場所です。
パナマというと、一年中暑いイメージがあるかもしれませんが、標高の高いエルバジェは他の地域よりも格段に涼しく、11月は長袖が必要なほど気温が下がります。
それでも日本と比べると十分蒸し暑くて、あちらこちらに生えているパパイヤの木やヤシの木を見ると「中南米だな〜。」と、実感します。
エルバジェは、“パナマの避暑地”として人気があります。
大自然に囲まれた環境を活かしたエコツーリズムを地域全体で推進しており、中心街が観光客で賑わう中でも、人々の生活は自然と寄り添っているように感じます。
わたしの配属先であるAPROVACA(Asociación de productores de orquídeas de El Valle de Antón)は、エルバジェに生息する野生蘭を保護・再生させる活動を行っているNGO団体です。エルバジェの山林には貴重な野生蘭が多く生息していますが、土地開拓のための伐採、観光客に向けた高価な密売により、絶滅の危機に瀕している種が少なくありません。2001年、APROVACA は、野生蘭の栽培・蘭伐採を生業としていた地元住民の雇用創出を目的としてJICAシニアボランティアによって発足されました。私たちの蘭栽培室やガーデンは開放されており、観光客へのガイドツアー、教育機関との提携による学生の受け入れやセミナー等、環境教育活動を積極的に行っています。
ブログのタイトルである「手のひらのパナマ野生蘭」には、ブログを読んでくださっている少しでも多くの方に、パナマの野生蘭の現状を知ってもらいたいという願いが込められています。
パナマの野生蘭は、私たちの馴染みのある蘭とは全く異なり、蘭と言われなければ見過ごしてしまうほど小さいのです。彼らは、パナマの特定の場所でしか生息することができません。
手のひらにのるほどの小さな蘭が、人間の行いによって少しづつエルバジェの山から消えている-こうして毎日蘭と向き合っていると、私たちの手で失ったものは、私たちの手で取り戻していかなければならないと感じます。
APROVACAの活動も、ブログも、マイペースに更新していきます。
どうぞ気長にお付き合いくださいね。
Ayu
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