2018/11/05 Mon
活動
World Diabetes Day #1
みなさん、Mauri!
中山です。
11月14日はWorld Diabetes Day(世界糖尿病デー)でした。
ご存知でしたか?
私は知りませんでした。
World Diabetes DayはIDF(国際糖尿病連合)とWHO(世界保健機構関)が1991年に制定、2006年の国連総会で公認されました。
糖尿病治療に不可欠な、インスリンの発見者フレデリック・バンティングの誕生日に当たります。
青い丸がWorld Diabetes Dayのシンボル。
「国連やどこまでも続く空の青」、「団結を意味する輪」からロゴは作られたそうです。
シンプルでわかりやすいですね!
当日は世界各国でブルーライトアップするイベントなどが行われたそうです。
数年前、東京タワーも青く染まったそうです。
皆さんの周囲でも何かしらイベントが行われていたかもしれませんね。
○糖尿病の現状
今までブログではあまり触れてきませんでしたが、ちょっと真面目に糖尿病の現状のお話です。
糖尿病といえば、日本でも多くの人が知っているメジャーな病気です。
キリバスでも糖尿病はTioka(ソカ:砂糖、糖尿病、血糖値を意味する)と呼ばれており、多くの人が知っている病気です。
しかし名前は有名でもキリバスではどんな病気かよく知られていないのが現状。
これを読んでいる方も糖尿病について知っていただけたら嬉しいです^^
糖尿病は世界成人人口(20~79歳)のおよそ8.8%にあたる4億1500万人が罹患しています。
一般的には糖尿病で死に至るというイメージは無いかと思いますが、年間500万人以上が糖尿病による合併症などが原因で亡くなっています。
つまり、世界のどこかで6秒に1人が糖尿病関連の死に至っているということです。
キリバスでも糖尿病患者数は増加傾向にあり、問題となっています。
キリバスの成人の16.4%が高血糖もしくは糖尿病の薬を内服しているというデータもあります。
世界と比較すると約2倍ですね。
○糖尿病の合併症って何?
糖尿病は血液に関わってくる病気です。
つまり、全身くまなく影響するため、膵臓の病気ですがその影響は全身に現れます。
3大合併症と呼ばれているのが
①糖尿病腎症(最終段階では人工透析が開始されます)
②糖尿病網膜症(最終段階では盲目に至ります)
③糖尿病性神経障害
その他にも、脳血管障害、虚血性心疾患、認知症や歯周病も糖尿病の合併症です。
以前紹介した下肢切断も合併症の1つです。
糖尿病自体も、その合併症もゆっくり潜在的に進行します。
そのために症状が出た頃には、すでに進行しているケースが多いです。
これを読んでいる糖尿病の方、もしくはご家族が糖尿病の方、気をつけてくださいね!
ちなみに家族に糖尿病がの方がいる場合、ご自身も糖尿病を発症する確率が高いので気をつけましょうね!
○糖尿病とお金の話
そして、糖尿病は実はすごくお金のかかる病気です。
特に糖尿病性腎症に至った場合にはステージが進むと人工透析が導入されます。
これは日本のケースですが
人工透析(種類にもよります)は月40万円ほどかかります。
しかし高額療養費が給付されるため、自己負担は1万円(場合による)となります。
自己負担金以外は国庫が担います。
人工透析患者32.5万人中、約44%が糖尿病腎症によるものです。
つまり、糖尿病患者数が増大する→国庫を圧迫しかねない、ということです。
世界の糖尿病治療と合併症管理にかかる医療費は6,730億USD(2015年)、2040年には8,020億USDになるとされており、世界経済を圧迫する要因になりうると言われています。
ちなみにキリバスでは人工透析は行えません。
人工透析を行うには海外へ行かなくてはなりません。
人工透析を行えないにしても、キリバスの医療費は無料のためこれ以上糖尿病患者が増えると、国庫を圧迫することになるでしょう。
実は糖尿病は身体的にも、金銭的にもとても怖い病気なんです。
さてさて、熱く語り過ぎてしまいました。笑
当日どんな事をしたかを、次の投稿で報告させていただきます!
参照
はじめての糖尿病看護 石元香好子編著 メディカ出版(2017)
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