2024/12/13 Fri
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モンゴル国立オペラ・バレエ劇場
モンゴル国立オペラバレエ劇場はドラマ「VIVANT」のロケ地となり、一時日本で話題になりました。
この建物は実は司馬遼太郎の『街道を行く/モンゴル紀行』の中でも触れているように、
第2次世界大戦時ソ連によって捕らえられた日本人抑留者によって建てられたものです
建設から80年が経とうとしているのに堂々とした佇まいです
2020年に外装や屋根など大幅な改修工事が行われているので、現在はきれいな朱色の建物が
スフバートル広場に隣接して存在します。
12月11日にモンゴル・日本の文化交流50周年を記念する公演が開かれました。
国立オペラ・バレエ劇場の建設は、ソ連の影響のもと80年以上前から開始されたようです。
旧東ドイツのゲルハルトコゼル建築家が1942年に劇場の設計図を作成し、1946〜1949年に建築されました。
実際の工事を担ったのが、日本人抑留者だったということになります。
日本でのオペラ・バレエの専用劇場が立てられたのは1994新国立劇場ですから、
ソ連の影響とはいえ、オペラやバレエについての歴史があることは想像できます。
内装も重厚です。
劇場内の正面中央にはモンゴルを表す印「ソヨンボ」が刻まれています。
また、歴史を感じさせるシャンデリアや円形の壁を見ても豪華であり、
入口の頑丈な階段、きれいに敷き詰められたタイルなどを見ても、
当時、ここで働いていた抑留者をついつい想像してしまいます。
たくさんの演目の中には
「荒城の月」「ふるさと」「北国の春」など日本の曲も盛り込まれ、
日本の歌をモンゴルの方々が歌い演奏する姿を見ながら
日本から離れた地で日本に思いを馳せ、
少しセンチメンタルなゆったりとした時間を過ごしました。
この友好関係がいつまでも続きますように…。
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