JICA海外協力隊の世界日記

エクアドルBOSAI日記

活動ふりかえり(2018年11月、12月)世界津波の日、パトぼうさい巡業

¡Hola! ¿Cómo está? (オラ、コモエスタ?)皆さんお元気ですか?

早いものでもう前回の投稿から1か月以上が経ちました。任地サリーナスは夏の終わりが見えかけていて、汗ばむ毎日から朝晩は涼しく曇りの日も増えてきました。

そんな中で、今年に入ってから隊員仲間が任地を訪問してくれ、知られざる観光スポットを再発見したり、近くの海で肌が真っ黒に焼けながら泳いだりカヌーをしたりと皆のおかげで楽しい時間を過ごせています。

今日は、2018年11月と12月の活動についてふりかえります。

10月に避難訓練を終えてから関係機関で防災研修を行っていましたが、11月12日に所属先の危機管理部が主催してCasa Abierta(カサ・アビエルタ)というオープンイベントを行うこととなりました。

2015年12月、国連総会において11月5日が「世界津波の日」として制定されましたが、その日を記念してエクアドル・サリーナス市でも津波について広く市民へ知ってもらうイベントを開催したいという趣旨です

市内12校の学校や消防署、陸海空軍、赤十字などの機関が参加し、各校には決まったテーマ(津波はなぜ発生するのか、避難場所について、地震について等)を事前提示し、そのテーマにそった展示を準備してもらいました

子どもたちは熱心に準備に取り組んでくれ、当日は素晴らしい作品や発表を見ることができ、次世代に防災を引き継いでいくことの大切さを改めて実感した時間となりました

当日は、併せて津波の日記念絵画コンクールも実施し、約2時間という限られた時間で小中高生がそれぞれの個性を発揮した展示を行ってくれました

裏話としてはコンクールなのに賞状や賞品の用意も前日までなく、採点方法や審査員についても入念な事前調整をしていなかったため、当日は予想どおりの展開に。私が主催するわけではないので多く口出しすることを避けていましたが、結局賞品を用意したり、参加者や大会の運営など可能な限りのお手伝いを慌てて行いました。

(写真1枚目: カサ・アビエルタで行った津波をテーマにした絵画コンクールの様子)

今年も同じイベントを行う予定なので、その時は少しでも運営がスムーズにいくことを願っていると同時に、日本での地震津波や文化紹介などもできればと考えています。というのも去年7月のイベントを企画・運営した時にはものすごく関係機関との調整に疲れてしまい、盛大なイベントはやりがいがある反面疲れも大きくなかなか一歩踏み出す勇気が出ない現状です。もう少し企画を温めたいと思います。

12月に入るとエクアドルはクリスマスモード一色です。

私も所属先部署内のクリスマスデコレーションを手伝い、あちこちからは花火が毎日のように上がる季節となりました。南半球のクリスマスは太陽がきらめく暑いクリスマスです。ビーチにそびえ立つ大きなツリーも海の青さや太陽に照らされていました。

本格的に観光客が多く訪問する季節を迎え、ホテル・レストラン関係者に対する防災研修を市役所観光課と企画したものの、なんと参加者は10人足らず。150棟以上もの海際のマンションやホテルを招待したのですが、結果としては市民の関心が防災に全然向いていないことが分かり、改めて観光都市サリーナスがいかに災害に脆弱であるかということが判明し、今後への課題を残しました。

(写真2枚目:2018年12月のサリーナスの海岸風景)

一方で、11月の終わりから12月の初めにかけて、他隊員や先輩方の勤務先である山間部キト、オタバロ、イバラの計5校にて、子ども向け防災研修「パトぼうさい」の研修を行うことができました。貴重な時間と場所をお借りし、様々な関係者にアポ取りから日程調整、研修の調整まで見切り発車での試みでしたが、皆さんの活動先における子どもたちの可愛い姿、事前準備の大切さというのも学ばせていただく貴重な機会でした。

パトぼうさいの活動を全国展開し、エクアドルの子どもたちに防災の大切さを継承していくという試みは、少しずつですが広がってきました。

オタバロの学校で受け入れてくださった元協力隊員の先輩は、私が訪問後に授業でぼうさいのうたを継続して練習してくださり、子どもたちが自然と口ずさむまでになったそうです。

いざという時に反射神経のように子どもたちが災害初期対応を取れるように・・・と願うばかりです。

(写真3枚目:オタバロ市にある学校での防災研修の様子)

次回は2019年に入ってからの活動についてふりかえります。

¡Hasta Luego! (アスタ・ルエゴ)それではまた。

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