JICA海外協力隊の世界日記

ラオスと私に会いに来て。

第3話:〇〇と共に暮らす街

こちらの写真は、私の近所の風景を撮影した1枚です。

私はもう見慣れた風景ですが、お尻をこちらに向けて車と並んで歩いているのは…そう! アジア象です!

ラオスはその昔、象の生息数が多いことから「ラーンサーン王国(100万頭の象)」という名で呼ばれていました! その中でも、最も象の生息数が多いと言われているのが、私が任地として勤めるサイニャブリ県なのです。

そして、なんと! サイニャブリ県出身の象は日本にもいるんです!

今から2年前にラオスと京都市動物園との取り組みから動物園内に「ゾウの森」が造られました。そこに寄付された4頭の小象たちがサイニャブリ出身なんです。その小象たちのおかげで、来園者が前の年と比べて、17.2%も増加! 動物園の人気者になっているようです!

URL  http://www.kyoto-np.co.jp/local/article/20151021000015

(京都新聞ゾウ効果、来園17%増 京都市動物園より)

対して、サイニャブリ県内で見る象たちは切り倒した木材を運ぶなど、これまで伐採業等の分野で貴重な労働力となってきました。近年は機械の普及から象を手放す村も少なくないそうですが、そういった労働による過労、事故で亡くなる場合や、高値で売れる象牙を採取する目的で狩猟が続き、象は激減!

現在、ラオス国内の象の総個体数が1000頭以下になるなど、問題になっているのです。

そんな問題の進行にブレーキをかけるべく、サイニャブリにはフランス系NGOが設立をした「象保護センター」があります。ここでは、観光客向けのキャンプとは異なり、象の繁殖や療養などを行っています。訪問者は数日間のプログラムに参加し、象の置かれている現状や保護活動について学べるだけではなく、一週間滞在型のボランティア活動をすることもできます。

URL http://www.elephantconservationcenter.com/ 

(象保護センターHPより)

鼻をなでてあげるとかわいい目でこちらを見つめてきます。触れ合うたびに愛らしくなってくる彼らの姿を、これからも見られることを強く願っています。

写真1:サイニャブリ県の街中を歩く象

写真2:サイニャブリ県内出張で見かけた、林業で働く象さんたち

写真3:象保護センターにて象と触れ合い

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