2019/08/16 Fri
文化
#2遺体を取り出す?冬の伝統行事
マナオーナ! 今日はマダガスカルの伝統的な葬祭、
famadihana:ファマディアナ についてお伝えします。
8月、マダガスカルは冬です。 中央高地に住む私は、毎朝毎晩寒さに震える日々...
一日の寒暖差が激しく、朝は3℃まで冷え込むことも。
そんな寒い日々ですが、中央高地では毎年冬にファマディアナというお祭りが行われます。
内容は、お墓に埋葬されている遺体を取り出し、遺体に巻かれている布を巻き変えるというもの。
これは、とても簡単な説明になりますが「死者は消えないと」いうマダガスカルの死生観がとても影響しています。
マダガスカルに来る前から気になっていた伝統葬祭、友人に招待してもらい参加してきました!
お昼前にお家に着くと、たくさんのご飯と豚肉の脂身が入った昼食をいただきました。
いつものことですが、本当に白飯の量が多い…。脂身はさすがに食べられず、申し訳ないなと思いましたが、他のマダガスカル人も残していました。(笑)
その後はみんなでのんびりお酒を飲んだりお喋りしながら過ごし、時間になるとみんなでお墓に移動しブラスバンドとともに歌って踊ってお墓が開くのを待ちます。
その後は順番に墓から遺体を取り出し、布を巻き変えます。
ゴザに遺体を包んで運び出しますが、その間も踊っています。
私が驚いたのは、ここまでずーっと元気に歌って酔っ払って踊ってはしゃいでいたのに、布越しに先祖と対面した後にみんなが涙をぼろぼろ流して泣いていたことです。
さっきまでのお祭り騒ぎはどうした!?と思いましたが、確かに先に死んでしまった好きなおじいちゃんや子供に会えると悲しかったり嬉しかったり…
↑白い建物がお墓。遺影や遺体を巻くゴザを振って踊っています。
遺体の布を巻きかえるということしか知らなかったファマディアナですが、家族みんなで集まり先祖を思い出すとてもても大事で素敵な儀式だなと思いました。
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