2019/04/03 Wed
活動
#7 新しい視点から・・・昆虫ツーリズム?〜天然コオロギ編3〜
コンポントムからこんにちは!
早速、前回のコオロギ農家取材についての続きを・・・。
農家さんからヒアリングした、興味深いお話がこちら。
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現在は乾季なので、一晩で獲れるコオロギの量は約1キロ。
雨季だと草が沢山生えるのでその分コオロギも多くなり、
なんと4~5キロが獲れるそう!
1キロのコオロギ・・・一体何匹?
「200~300匹くらいかな?」とのことでした。
こちらの農家さんがコオロギの収穫を始めたのは2年前。
ここでは、もち米・マンゴー・きゅうり・豆なども栽培しているそう。
〜ここでまたコオロギ博士の豆知識〜
このようにコオロギキャッチ(勝手に命名しました)を農作物畑で同時に行うことは、
害虫駆除にもなりまさにwin-win!
コオロギ農家さん1日の流れは・・・
朝5:00頃 仕掛けにかかったコオロギを取る。
もちろん、蛾やオケラなど他の虫も入ってしまうのでこの時に選別→洗う。
(カンボジアではオケラも食べます)
仕掛けに入った蛾などその他の昆虫は、鶏のエサに。
無駄がありません!
オケラとコオロギの違いが分からないでいたら、
仕掛けプールから持って来てくれました。
右がコオロギ、左がおけらですね。
(間違っていたらコッソリ教えてください笑)
子供でも手馴れたコオロギの掴み方。
私も真似して掴んでみました。
6:00-6:30頃 バイヤーが来て購入。
特に手は加えず、素のまま袋に詰めての引き渡しだそう。
バイヤーは、州都ストゥンセン市内から毎日1-2人は来るとのこと。
ここでは、コオロギ1キロあたりの単価は2.5ドル。
仮に、雨季に1晩で5キロのコオロギが収穫出来ると過程した際の
1ヶ月のコオロギ収入は・・・
2.5ドル×5キロ×30日=$375!
ちなみに電気代は、家庭使用分も含んで1ヶ月$40-とのこと。
仕掛けのメンテナンスの頻度は1ヶ月〜1ヶ月半。
水たまりの水は、3〜5日での交換。
害虫駆除にもなり、結構な収入源になります。
こちらでは農耕用に牛も飼育しており、
牛の糞は畑の飼料となるのは勿論、コオロギが食べる。
素晴らしい食物連鎖。
1983〜1984年、コンポントム全体では1000キロ以上(!)ものコオロギが収穫できたそうな。
当時はベトナムやタイなどにも輸出していたそうですが、
現在は森林伐採などにより個体数が減少。
カンボジア国内のみの消費に留まっているよう。
ここで、素朴なギモン。
「養殖と天然の違いって何??」
聞いて見ました。
「養殖モノは、柔らかい。天然物は、肉が固く締まっている。
鶏肉と一緒だよ!天然モノの方が味がいい。
養殖モノって健康に被害を及ぼすこともあるでしょう?天然がいいんだよ。」
と、オーナーの年配の男性。
自然の摂理(?)はコオロギ界でも共通。
私の故郷、秋田県の比内地鶏を彷彿させる発言でした。
(父親の実家が比内地鶏の養鶏場なんです笑)
天然モノ(放し飼い)の方が動き回れるので運動量も自然と多くなりますしね。
栄養素も違って来るんだろうな・・・
興味深い。
そして、こちらで栽培するお米は農薬は使用していないとのこと。
〜コオロギ博士の豆知識〜
農薬が付着した草などをコオロギが食べると、コオロギが産卵する卵の数が減少。
農薬の使用がコオロギの個体数減少の一因に。
・・・なるほど!!!
文明の功罪がここにも。
なんて、月明かりの下、草むらにゴザを引きながら
青々と光る蛍光灯を横目に話しているとなんとホタルまで登場。
最高なコオロギキャッチ取材でした。
コオロギキャッチの景観を楽しみながら、
コオロギについて、コンポントムの今昔について学ぶ。
そこから生まれる一度きりの農家さんとの交流。
こんな楽しみ方を新しい観光資源として提案できないか・・・?
と現在構想を練っています。
現段階で知り合いを3組ほど案内したのですが
なかなか好感触。
停電時の問題や(コンポントムは停電が多い)言語の問題など
課題は山積ですが、今あるもので出来る方法を
提案して行く考えです。
そして好奇心は膨らみ、
後日、カウンターパートの伝を辿り
コオロギ養殖農家へ。
次回以降、養殖編について紹介していきたいと思っております。
では、最後までお読み頂きありがとうございました!
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