JICA海外協力隊の世界日記

モロッコより〜ミントティーとまったり日記〜

小さな訪問者たち

授業担当の先生が急遽来られなくなったとき、国によって対処の仕方が違うんだなぁと思いました。 モロッコでは先生が不在のとき、そのクラスの子どもたちが数人ずつに分かれ、他のクラスに振り分けられます。 「ずいぶんかわいい6年生だなぁ…」と思ったら、6年生の教室に1年生が数人、混じっていたりするんです。(もちろん、そんなに頻繁に先生は休みませんが)

この日は、うちのクラスの前に机を並べて、1年生が2人座っていました。 誰かの目の届くところに子どもたちを置く、というのはとても良いと思います。 でも、ただ座らせているだけ。9時から15時まで、担当教員のいない子どもたちはただただ時間が過ぎるのを待ちます。

せっかく学校まで来てるのになぁ。 そこで、乗り物の絵を描いて渡し、ぬり絵をさせてみました。 「できた!」と呼ばれて行ってみると、「小1ってこんなこともできるの!?」とビックリ。

特別支援学級だけで過ごしていると、たまに通常学級の子どもたちと接したとき、できることの多さに驚きます。 はみ出さない。自分の名前が書ける。クレヨンで上手に色がぬれる(力加減がうまい、色の違いを認識できる)。片付けられる。そして、相手を意識した会話ができる。 その子たちが2人で、「これは何の音だ?」『わからない』「海でした〜!」とクイズを出し合っていました。 こうやってどんどん語彙を増やして、人との関係を築いていくんだなぁと、些細なことですが感動しました。

支援学級の子どもたち、学習は進めているけど、あいさつや人との関わりなどのソーシャルスキルは全然支援できていません。 そういうところほど、こちらの支援が必要であることをと再認識しました。

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