2018/06/14 Thu
活動
苦節2年半、害菌汚染の対策と現状
最近は活動のことを書いてなかったので少し書いてみようと思う。きのこ工場の害菌汚染は赴任当初から大きな問題で、当時は30~40パーセントほどの菌床がダメになっていた。そこで接種工程の見直しを行い衛生に関する指導を行ったところ、汚染率は半減した。それがもう1年以上前で、それからまた苦難が待っていた。ボイラーの温度自動調整システムが壊れ、薪ボイラーのため元々不安定だった火力がさらに不安定になった。そしてさらに接種室の殺菌灯が経年劣化とワイヤートラブルで次々壊れていった。私はまずなんとか直せる方向でお願いし、殺菌灯に関してはボロボロなので新しいものを買うことを勧めた。しかし、半年言い続けてもボイラーは壊れたまま、殺菌灯は買えないということが決まった。
私はとてもがっかりしたし、裏切られた気持ちになった。これだけ言って、結局全てダメなのか...と。しかしダメなものはしょうがないので、ボイラーに関してはマニュアル操作での温度調整について調査をおこない、殺菌灯に関しては、ボロボロの殺菌灯のパーツを職員と町で探して歩いた。
ボイラーに関しては試行錯誤の末ようやく良い形が見えてきて、最近ボイラーミーティングも開いた。殺菌灯は6個中5個壊れていたものをすべて修理し、使えるようにした。そして、落ちてしまっていた工場内の天井を職員と修繕し、気になっていた(汚染源になっているかもしれない)換気扇の穴をフィルターで塞いだ。さらに、1年目におこなった培地構成に関する試験結果をもとに工場長と話し合い、米ぬかの配合比率を下げるなどの新たな対策も行った。
その後、これらの対策が功を奏し、現在では5パーセント程度まで汚染率が下がってきている。職員たちと私の努力は無駄ではなかったようだ。
以前働いていた職場の先輩の言葉に”一生懸命だと知恵がでる、中途半端だと愚痴がでる、いい加減だと言い訳ばかり”というものがある。ボイラーや殺菌灯の故障など、うまくいかないことが続いたとき、なにかもう面倒くさくなって、いい加減になってしまった時期があった。そしてその頃私はもう赴任から2年近くたっており、新しいアイディアが浮かびづらくなってきて、もうできることはなにもないのではないか、と考えるようになっていた。でもそれは違って、真剣に考えていけば、やれることはたくさんあったのだ。そのことに自分自身、気が付くことができた。
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