2018/03/24 Sat
活動
「痛い...」事態に如何にして?


今日も駆けます!
今日も投げます!
いたって普通の陸上競技の光景。ですが、これらの写真から何かお気づきの点はないでしょうか?
そう、彼らは素足で競技に取り組んでいるのです。
ここのところ何とか継続できている練習ですが、ここ最近になり問題が発生しています。
「痛い…」
という声。
肉離れや捻挫等の危険性は常々意識しているのですが、最近頻発しているのが足の裏の皮膚の裂傷です。日本で競技に関わっていたころにはあまり馴染みのなかった怪我です。
やはり靴がないのは苦しいところ。ここヤップ島では一般的な運動靴すらなかなか売られておらず、ましてや競技用のスパイクなど購入できません。
どうしても運動靴が欲しい人は、飛行機で米領グアムに行く知人にお願いするようです。ただしお金も時間もかかりますし試し履きもできません。
無いものは無いで仕方ない。
という事で、足の状態を考慮して芝生での練習を取り入れています。
競技用のトラックの反発に頼ることなく走る技術も身に付くので、結果オーライです!!


砲丸投の場合はコンクリートとの摩擦も気になります。
「グライド投法」と呼ばれる足を滑らせ加速する投法が記録向上に有効なのですが、足裏の摩擦も大きいのが現実です。
そこで「立ち投げ」という加速をつけない基本の投法を大切にしながら練習を重ねます。
私たちのチームでは専門種目に関係なく走って、投げて、跳びます。
例えば短距離の選手でも砲丸投に取り組む日を作っています。足の状態で走れないときの代替手段という意味合いもあるのですが、瞬発力向上にもつながり、いつもと異なる種目を上手くこなすための工夫も身に付きます。
私自身は「十種競技」という走跳投の全てが必要とされる競技を専門としてきました。
ここヤップで
「俺は短距離!」
「砲丸投!」
「私は走幅跳だ!」
といろんな種目への挑戦希望を聞くたびに、自身の経験を生かすことができている実感を持ちます。
そして先入観を持たずにいろんな種目に挑戦してほしいという願いを伝えるようにしています。
怪我をしない事は大切です。ヤップでは整形外科的処置を受けることが困難です。
指導者として難しい判断になりますが、腹八分目の練習、それでも甘すぎず効果的な内容を考える日々です。


これも基本中の基本ですが、怪我防止のために練習後のストレッチを習慣化しています。
そして最後は一日で良かった点を振り返り「ありがとうございました。」と練習で助け合った仲間への感謝を述べて終わりにすることも習慣化しました。
心を落ち着けて一日を終える事も大切。
幸い怪我をした人も軽傷で済んでいる様子です。
今回の怪我への対処を通して、私も選手も困難を乗り越える力が身に付いたと信じます!
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