JICA海外協力隊の世界日記

南太平洋の陽気な島フィジーよりBULA!

前を向いていく女性たち

フィジーの村の女性グループを訪れて彼女たちの経済的地位向上や収入向上に携わって2年近くなってきました。訪れた村の数は40超え。もっとも、私の配属先が管轄するエリアだけでも600以上の村があるので40なんてまだまだ微々たる数ではありますが。

この世界日記でも時々書いていますが、金融リテラシーについて話をし、貯蓄のすすめを語ってまわる中、時々、頭が下がるなと思える人たちに出逢います。

こちらの女性もそのうちの一人。

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彼女が子どものころ、母と祖母と3人で貧しい生活をしていたそうです。子どもの頃から、キャッサバやタロ芋を栽培するのを手伝い、食べ物がない時にどのようにしてお腹を満たすかを工夫してきたそう。

社会人として役所勤めを始めてからは少しずつお金を貯め、それを自分の家や副業に投資。フィジーの村ではなかなか見かけない、店としても整っていて商品も充実している小売店を経営しています。

写真のような冷蔵庫があるお店なんて村ではなかなかない、と同僚も驚いていました。

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日本では個人事業であれば自分でお金を貯めて事業を始めることも普通ですが、フィジーでは周りの人たちから寄付金を募ったり、政府や組織の返済不要の資金援助を受けることが多いため、特にフィジー原住民系の女性が自助努力でビジネスを立ち上げることは珍しいです。

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こちらの女性は所持金40フィジードル(日本円で約2600円)でビジネスを立ち上げました。仕立て屋さんをしていますが、彼女のこだわりは基本、シャツのオーダーを受けること。自分でも「なぜかシャツ作りが好きで、他はあまり興味ない」とのこと(笑)

彼女のすごいところはフットワークの軽さです。村に行くと時間さえあれば家の中で寝転がっておしゃべりしている女性が多い中、彼女は女性局から食品加工のトレーニングの招待を受けた時もとても積極的に参加していました。フィジーではとても実になる実践的なトレーニングに参加しても多くの人がその場を楽しむだけでその後に活かすという人が少ないのですが、彼女はすぐに自宅でも復習、実践し、よくわからなかった部分の質問までくれました。

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先日のEXPOでも彼女は仲間たちとフィジー伝統のロボ料理(石窯焼きの料理)を大量に作って販売していました。これがまた美味しいんです!

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こういうアクティブな女性たちがお手本となり、良い刺激を他の女性たちに与え続けてくれることを願っています。

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