2025/04/02 Wed
人 文化 活動
保守的なフィジーの人々


朗らかで陽気なフィジーの皆さんですが、実は意外にも保守的で新しいものが得意ではなかったりします。
例えば、私のこれまでの海外での経験でいうと、日本のお菓子などを他の国の人に紹介すれば、みんな、「わぁー、なになに、食べてみたい!」と集まってきていました。ここでも2023年にはじめて配属先を訪れた日に日本からのお土産として抹茶味のキットカットや抹茶ラテの素を持っていきました。今や抹茶はMachaとして他の国でも通用し、日本では海外から訪れた観光客に大人気で生産が追いついていないということも風の便りに聞くくらいです。だからきっと配属先のみんなも喜んでくれるだろうと思っていたのですが...
反応は180度真逆でした。
「何それ?日本の?ふーん...」とトーン低めで集まってくるどころか遠ざかっていきます。ほとんど興味なし。中には「あとでもらうね」と言いつつその場を去る人も。その中で誰かが勇気を振り絞って食べてみて、現地の言葉で美味しいよ、と詳細を説明すると、徐々に試食する人が増えていきます。それでも初めての味に戸惑いを隠しきれていません(笑)
活動上、村の女性たちに付加価値のあるものを作って販売することを勧めていることもあって、我が家のキッチンでは地元の農産物を使って試作をします。これはいける!と思って配属先に持って行ったものも、やはり最初は恐る恐る口にします。
それでも1年8ヶ月、共に過ごしていくうちに、私という日本人にも慣れ、私が持参するものにも慣れてきたのでしょう。
先日、ひじきの炊き込みご飯を持っていきました。お箸も人数分準備して。
まずはお箸の持ち方講座から始まりました。一人に教えて、その人が現地の言葉でみんなに説明しました。いざ、ご飯をすくおうとしたらお箸が一本滑ったり、先が開きすぎて米粒が飛んだりしてみんなで大笑い!こちらが恐る恐る持って行ったのですが、この炊き込みご飯は好評でした。
最近、「腹八分」や「改善」などの日本語をインターネットから拾ってくる同僚はお箸を洗いながらこう言いました。
「今日の僕の日本語は”がんばる”」
ちょっとずつお箸の使い方を練習するそうです。
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