JICA海外協力隊の世界日記

大自然の中で生きる

#7 パプアニューギニアの医療の現状

 今回はパプアニューギニアの医療の現状をお話したいと思います。

パプアニューギニアの首都はポートモレスビーという名前で比較的病院の数も多くMRIやCTなどの高額医療器具がある病院もいくつかあります。

しかし首都に大きな病院があるとは言っても実費(全額支払い)の病院も含まれており金銭的に厳しい住民は十分な医療を受らけれないのが現状です。

さらに首都から離れた州では基本的に州で一番大きな病院がひとつ。田舎の地域に至っては小さなクリニックのみで簡単な薬の処方しかできません。

このパプアニューギニアでは州が数多くの島を含んでおり緊急の患者は船で数時間かけて州の病院に受診しています。その間緊急の患者さんは病状が悪化することもあります。

州の一番大きな病院では基本的にX線という医療器具(骨折等を診るレントゲンです)しかなく脳の病気や内臓系の疾患の発見・確認(CTやMRIが必要)は難しい状態です。

 私の住んでいるミリンベイ州の病院でもX線のみでCTやMRIなどはありません。この国では各病院に星がつけられておりその評価の高さで政府から高額医療器具の援助を受けられると聞きました。

日本ではどこの地域でも最寄の病院はあり、また緊急時には他国と比べても十分すぎる医療を受けることができます。先進国であるアメリカやオーストラリアでさえ保険制度はあるものの国民全員に行き届いているわけではなく全員が全員十分な医療を受けることができるわけではないのです。

そう考えると日本の医療サポートは本当にすごいものだと毎日実感します。

もちろん私の活動している病院では院内で使えるものの中でスタッフが全力で患者さんを診ています。

しかしもっと広範囲に充実した医療器具や医療体制が整えばまた違う医療を提供できるのではと考えます。

ないないと嘆くのではなく、どうすればいいか自分で考えて改善することも重要なことと思いますが、日本で育ち日本の医療を受けてきた私としては今後の医療の更なる発展を願わずにはいられません。

今日は少し固い内容になりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。

See you again. ルッキムユーゲン またお会いしましょう。

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